通るたび、沿道では大きな歓声があがります。また、ライトアップされた山車が夜空に浮かび上がり、幻想的な雰囲気を醸し出す夜の運行では、昼とはまた違った雰囲気になり更に盛り上がりをみせます。
毎年7月31日から8月4日までの5日間、八戸のまちが独特の熱気に包まれ、期間中の人出は100万人以上。青森県には青森ねぶた祭・弘前ねぷたまつり・五所川原立佞武多など津軽地方を中心に有名な夏祭りが多いですが、それらに全く引けを取らない活気と迫力を誇るお祭りです。
2021年は三社大祭の発祥から301年を迎える年で、八戸市民が誇れる新たな山車を利活用した地域活性化やまちづくりを進めたいと考え、八戸三社大祭の27山車組で組織する当振興会として、イベント会場などに移動可能な山車の製作に着手したいと思っておりました。
全国的に各種イベントが中止や見通しが立たない中、新型コロナウイルスが収束する時期を見据え、首都圏を含む全国で山車を披露して祭りの魅力を発信することも検討し、八戸市への誘客促進による観光振興につなげたいと思います。また、その山車を通じて子供達へ伝統と文化の継承も行っていきたいと考えております。
このプロジェクトに当たり、行政機関・市民団体・企業・地域住民の皆さまからのご協力をいただき山車の制作に着手しますが、山車制作費の一部はクラウドファンディングを活用し製作資金を募り、各山車組の若手を中心に製作技術の研鑽を図り山車を制作したいと思います。また、製作過程を撮影してアーカイブに残し、祭りを通した子供の教育や伝統の継承にも役立てるつもりです。
山車振興会は近年、八戸市のユートリーに展示する山車を制作するなど、各山車組が連携した取り組みを推進しております。新型コロナウイルスの影響で山車運行が見送られた昨年の祭りでは、昭和30年~40年代の作風で再現した伝統山車3台を神社の附祭組ごとに製作し、八戸市中心街の「マチニワ」に展示いたしました。コロナ禍でも市民が祭り文化に触れられるイベントを企画し、地域コミュニティーを支える山車組の活動を継続してきたところです。
三社大祭の山車は、各山車組に所属する市民がボランティアで製作しているのが特徴で、作り手が勤務する民間企業も山車作りに理解を示して協力するなど、地域を挙げて脈々と伝統を受け継いでおり、今回製作する新たな山車を通して祭りの文化の特色も発信できるものと確信し、今回のプロジェクトを企画した次第です。
2016東北六魂祭in青森
2011年の震災により甚大な被害を受けた東北六県の祭りが一同に会してパレードする復興の旗印として始まった東北六魂祭の最終年2016年は青森市で開催されました。開催地青森市において、ねぶた祭りと共に、八戸三社大祭の山車行列も参加させて頂くことになり、当山車振興会役員会で出陣する山車組を決定し、八戸代表として気持ちよく参加・制作していけるよう各組も協力するということで一致しました。参加した山車は長横町粋組の山車で、東北六魂祭では会場で展示されるものとパレードに参加するものに分かれますが、八戸三社大祭の山車はパレードの先頭を飾らせて頂き、祭りを盛り上げる一助となりました。
2017青森10市大祭典in十和田
通年観光を目指し青森県内10市の祭、地域伝統芸能、食文化、特産品、観光情報を一堂に集め、 来場客に対し「あおもり」の魅力を強力にアピールする青森10市大祭典。十和田での出陣山車は運搬距離も比較的近いため、当山車振興会役員会で大型山車の吹上山車組に決定し、振興会加盟山車組がお囃子や引き