はじめに・ご挨拶
はじめまして、阿真京子(あま・きょうこ)と申します。
私は “子どもの医療のかかり方”を伝える団体『知ろう小児医療 守ろう子ども達の会』をつくり、13年間、代表をつとめてきました。
この団体は保護者の不安を減らし医療者の負担を減らす、小児医療の環境を双方にとってより良いものとするために、『親と子どもにかかわるすべての人たちに、小児医療を知る機会を』をテーマとし、親子を対象とした情報提供や講座等をまっすぐに行ってきましたが、その中で「親子だけでなく、すべての人が知ったほうがよい」と感じる情報に出会うことも多くありました。
お子さんの急な発熱や体調不良、心配になりますよね。
コロナ禍で医療崩壊が深刻な地域もあるため、心配なまま受診せずにいる人も増えていることと思います。
どの病院に行けばいい?このまま家でみていて大丈夫?
医療者と適切なコミュニケーションをとって、短い診察であっても、納得できる時間にするためには、コツがあります。
医療は本来、「必要としている人に、きちんと届く」べきもの。そのためには“医療のかかり方”を広く伝える必要があると感じます。
医療について知っておいたほうが良いこと、役立つことはたくさんあると思いますが、
この本が「はじめの一歩」となるように、もっと医療を知りたいというきっかけとなる本作りを目指します。
ですから今回のプロジェクトの対象は、子どもとその保護者が中心ではありますが、すべての人に向けて届けたいと考えています。
このプロジェクトで実現したいこと
・困った時に頼れる情報を、誰もが手に取りやすい場所に
このプロジェクトでは、おもに2つのことを叶えたいと思っています。
1つめは、子どもの体調不良時や日々の健康管理に役立つ、小児科にかかる時に知っておきたい情報をまとめた本を作ることです。
これまで私は、小児科にかかる親子と医療者とのすれ違いを多く見てきました。
適切な受診をすれば軽症で済んだはずの子どもが、受診を控えたことで重症化する。症状のごく軽い子どもが救急診療に殺到して診療が滞り、医師が疲弊する。保護者が医師とうまくコミュニケーションを取れず、家での看病を適切に行えない、など・・・。
こうした問題をどうしたら防げるのか。数々のケースを見てきてわかったことは 、
受診の前に、日常の中で、どこをみたらよいのか?なにを気を付けたらよいのか?
大切なのは、「病院に行く前に」「病院にかかるコツを」「知っておく」こと。
そして、病院にかかる前がわかったら、病院にかかったとき(診察時に)、そして後に(帰宅してからお家で)、この3つのポイント・・・かかる「前」「中」「後」をおさえて行動することでした。
この大切なポイントをすべての大人と子どもに知ってもらうため、読みやすく本にして出版したいと思います。またお薬手帳としても使える小冊子『子どもの健康管理ガイドブック』も制作し、小児科のみならず産婦人科や児童館など、保護者が手に取りやすい場所に置いていただくことを目指します。
2つ目は、医療のかかり方を伝えるサイトの立ち上げです。
制作した本の内容の一部を動画化したものや、長年『知ろう小児医療 守ろう子ども達の会』のメルマガで配信してきた医療にかかる心構えについての記事、自治体で伝える予定がコロナ禍でその機会が失われている『医療のかかり方』の講座内容などを整理して、ウェブサイトにアップします。
こちらは小さな子どものいる保護者向けのメディアとなります。保護者としての心構