ALSを解明する細胞解析装置を実用化へ!開発費と課題克服のための研究費を集めたい

究経験がすべて役立っており、なにか運命のようなものを感じます。この研究をするために、これまでの広範な分野での研究があったように思うのです。また、さまざまな分野の第一人者や権威と呼ばれる多くの方々との出会いにも恵まれています。この出会いとご協力に感謝し、全力で現在の課題に取り組む所存です。
▼現在までの経緯

2018年に「ALS発症のメカニズムを解明する、細胞活動の解析装置」の試作プロジェクトを、2020年春にも実用化に向けたプロジェクトを実施いたしました。

その背景には、国からの資金援助が2020年3月31日で終了し名古屋大学で研究をつづけることが資金的に困難な状況となったことがあります。しかし、ALS患者の方、そしてご遺族の方の想いに応えるためには、なんとしても研究を継続させなければいけません。そのために、2020年2月5日にはベンチャー企業『ナノルス』を立ち上げました。

とはいえ私はこれまで研究ひとすじ。会社経営に関しては素人ですので、共同代表として仏壇職人であり経営者でもある都築数明氏を迎えました。都築氏は「ウルトラマン」シリーズのヒーローの木魚などをプロデュースしたり、大物芸能人とのコラボレーションなどでも有名な企画デザイン会社「クロート・クリエイション」の代表をつとめる経営者です。経営は彼にまかせながら、私は研究に専念させてもらっています。

現在は皆さんからのご支援のおかげで細胞の解析装置のプロトタイプが完成。実証実験を経て、いよいよ実用機の設計図が完成したところです。12月10日には自動車部品製造会社「金星工業株式会社」さまと実用機の開発に向けて協定の提携する協定を結びました。

この度はいよいよ実用機完成のための費用、および研究環境の強化のために6名の共同発起人のお力も借りながら、3度目のクラウドファンディングに挑戦することにいたしました。度重なるお願いで恐縮ですが、ご支援のほどよろしくおねがいいたします。
▼発症の原因は不明。10万人に1人が発症する「ALS」

ALS(Amyotrophic Lateral Sclerosis /筋萎縮性側索硬化症)とは、脳や末梢神経からの命令を筋肉に伝える「運動ニューロン(運動神経細胞)」が侵される、難病のひとつに指定されている病気です。数年前に話題になった「アイス・バケツ・チャレンジ」で注目が集まりました。

発症すると全身の筋力が低下し、歩くことも話すこともままならなくなり、呼吸に必要な神経も障害され、発症から3〜5年で自力での呼吸が困難となるため、人工呼吸器による補助が必要となります。しかし、知覚神経や自律神経は侵されないため、五感や記憶、知性を司る神経は正常のまま。つまり、意識や感覚がはっきりしているにも関わらず、顔にとまった虫を手ではらうこともできなければ、大切な人を抱きしめることもできなくなるのです。

10万人に1人が発症すると言われ、現在、日本には約8300人前後、世界には約12万人の患者さんがいます。ALSは脳の運動神経細胞が何らかの形で損傷して発症するとされていますが、原因は解明されていません。
▼発症のメカニズム解明に必要な2つのもの

解明するために必要なものは、2つ。ひとつは、生きた患部のサンプルです。実際の患者さんから採取するわけにはいきませんが、これはiPS細胞の登場によって解決されつつあります。そして、もうひとつ今回のプロジェクトで実用化を目指す「細胞の解析装置」なのです。
▼「複数」の細胞を「同時」に計測する装置が不可欠

一個の細胞を計測できる装置