【地酒を醸す水尾】酒米と農家を守り 次世代を担う新しい日本酒を醸したい!

【地酒を醸す水尾】酒米と農家を守り 次世代を担う新しい日本酒を醸したい!
「水尾」の契約農家の皆さんが手がける最高品質の酒米「ひとごこち」。しかし、水害やコロナ禍により、今年、その酒米は行き場を失うことに…。酒蔵にも、農家にとっても辛く耐え難いことです。そこで、その酒米を使い次世代を見据えた新しい日本酒を研究し、完成までを皆さんと体験し成長させる企画を立ち上げました。

く垂れた穂が揺れる豊穣の水田
 酒造りに勤しむ職人の熱いまなざし
 飲み交わす人の心からの笑顔

それらを守っているのが、わたしたち酒蔵であるというと
大上段に構えているように見られるかもしれません。

けれど、自然の恵みや人の努力を使わせていただくからには
わたしたちは支えてくれるすべてのものを守りたい、
わたしたちだから果たせる使命に心を砕きたいと思うのです。

一方、現実には、今の出荷状況では到底使いきれない
丹精込められた素晴らしい酒米が目の前に余っています。

何ができるか。
いつまでも、下を向いていても
なにも始まらない。

わたしたちにできることは
酒を造ることのみだと
改めて思い至りました。
目指すのは次世代に求められる
新しい日本酒の形

とはいえ、普通に造って販売しても
コロナ禍で出荷できる酒量は限られます。

そこでわたしたちが考えたのが、
高品質にも関わらず今年行き場を失ってしまった
水尾の契約栽培米「ひとごこち」を用いて
次世代を見据えた新しい日本酒を研究し、完成させ
その過程を皆様とともに体験し、成長させることです。

日本酒は、国酒として多くの皆様に愛されてきました。
しかし、時代の変化とともに、
消費量が減っていることは否めません。
これから先も日本酒を愛飲していただくためには
現代の、そして未来の食生活や嗜好を踏まえた
新しい日本酒が求められます。

新しい日本酒が受け入れられることで
また来年も、再来年も、何十年先も、農地と農家が守られ
わたしたちが酒造りを続けられ
飯山に広がるこの美しい風景はこのままに残ると信じて。

新しい日本酒とは?

新しい日本酒とは何か。
その軸となるのが、次の5点です。

①低アルコール酒
②無濾過原酒
③生酒とびん燗火入れ
④7号酵母で食中酒
⑤高品質

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①低アルコール酒

日本酒は、日本酒酵母と醸造法の特性上、
通常、アルコール度数18%前後に仕上がります。
ビールは5%程度、ワインは10〜15%と考えると高い数値です。

あまりに高い度数は飲みにくさにつながり
日本酒離れの一因のひとつともなっています。

その点、低アルコールの日本酒は飲みやすく
〝日本酒の入り口〟のような存在になってくれるはず。

しかし、低アルコールの日本酒は発酵が難しく
オフフレーバーが生まれがちです。

オフフレーバーとは
予期しない化学変化や劣化によって生まれる
日本酒のおいしさを損なうような香りのこと。

そうした醸造の難しさをこれまでの研究などを踏まえ
解決しながら、まずは低アルコールの日本酒を造ります。
②無濾過原酒

現在、市販される低アルコールの日本酒の多くは
高いアルコール度数の日本酒を水で割って造られます。

しかし、この割水によって
できあがったばかりの日本酒だけが持つ
驚くほど華やかで、ふくよかな香味は
残念ながら薄れてしまうのです。

生まれたままの無濾過、原酒の日本酒は
お米が原料とは信じがたいほどのフルーティーな味わいと香り。

これを飲んでいただければ、誰もが日本酒を好きになる…!
と思うほどに、とにかくたぐい稀なおいしさなのです。
このおいしさは絶対に伝えたい!

ではどうするか。

こたえは、無濾過原酒です。

本来アルコール度数18%前後に仕上がる日本酒を
技術を駆使することで、醸造後に割水することなく
ワインと同程度の13〜15%の日本酒とするのです。
その技術は容易いことではありません。

それでも、生まれた