▼漬物男子 田中友規です
4年前、自宅で簡単に漬物を作ることができる漬物ポット「Picklestone」を考案し、国内外6度に渡り、クラウドファンディングを実施してきました。クラウドファンディングを通じて、おかげさまで現在までに累計で世界33カ国で販売、2500人以上の支援をいただくことができました。
▼Picklestoneが生まれた背景
無類の料理好きである僕は、4年前にお漬物の世界にどっぷりとはまりました。最初はプラスチック容器でプレスする製品を購入し、様々なお漬物を作っていました。塩と昆布だけでつけたお漬物は、市販のそれとはまったく違う優しい味。時間をかけて作った白菜漬、白いご飯に、赤だし。日本古来の質素な食事の愉しみを見つけたのと同時に、いままで知らず知らずのうちに、「不自然な味」に慣れ親しんでしまった自分の舌に気づいたのです。
それからというものカブ、ごぼう、壬生菜、ミョウガ、千枚漬け、そしてザワークラウトや、インドのアチャールなど世界にフィールドを広げ、「自然なお漬物」を自分の手で漬けてみることで、古来の保存食を学ぶ生活が始まりました。
▼自分が使いたい漬物専用容器がない!
しかし、プラスチック容器は、使い勝手も悪くいまいち自分の暮らしに馴染みません。サイズも大きすぎて冷蔵庫に収まらず、もっと手軽に、もっと身近に漬物を愉しむには、いまの生活に合わせた漬物容器が必要で、それには自分でデザインするしかありませんでした。
▼スペースを取らず、自然と暮らしに溶け込むようなプロダクトを。
このプロダクトの最大の発見は、お漬物の新しい居場所をみつけたこと。いまの生活環境では、大きな樽を置く場所も、一日中ひんやりとした日陰もマンションではなかなか探すのが難しい。ならば、形を変えて冷蔵庫のポケットにペットボトルと一緒に並ぶような形に変えてしまうことにしました。野菜を入れて、塩と鷹の爪、昆布を入れる。あとは上から漬物石を乗せるだけ。
△冷蔵庫の中に、お漬物の新しい居場所を作りました。
▼ステイホームから新しい生活様式へ
コロナ渦でも自宅で手軽に漬物作りを楽しむことのできるため、多くの支援者に発酵食品の魅力をお届けできたと感じています。そして今回、まだみなさんが気づいていない漬物の魅力を伝える新たなチャレンジを始めます!
▼デザインの仕事は増加/料理の仕事は激減
去年12月まで広告代理店でデザイナーとして働き、同時に副業で料理家としてもキャリアを積んできました私は、デザイン×料理を掛け合わせた新しい価値を作りたい、そんな思いで独立、会社を立ち上げました。企業のイベント、ケータリング、定期開催していた料理教室、料理番組のプロデュースなど、自分の料理を直接食べていただくシーンを、いままでたくさん提供してきましたが、数年続くコロナの影響で、徐々にイベント事は減り、直接料理を作り味わっていただく機会が完全にゼロになってしまいました。料理研究家は店舗を持っていないため助成金もなく、デザインと料理の両輪で価値を作りたいと思っていたのですが、いまではデザインのみの肩輪操業です。
このままでは、料理家として料理を食べてもらう環境を完全に失ってしまう、そんな状況に陥りました。
△読売テレビ料理バトル番組[COOK BOSS]は、企画/プロデュース/出演を行なっていた(2017)
▼コロナ渦でも「食」を楽しんでほしい
食に関するイベントがどんどん中止になる中、ステイホームでの自粛もいよいよ煮詰まり、自宅で漬物を楽しんでくださっていた今までの支