関大生が本気で廃棄衣料問題に取り組んでみたら,衣に魔法をかけてしもた!

関大生が本気で廃棄衣料問題に取り組んでみたら,衣に魔法をかけてしもた!
関西大学商学部横山ゼミ「衣の魔女」プロジェクト・チームは,SDGsに配慮した商品として,バネ口ポーチとトートバッグ「WITCHILL(ウィッチル)」シリーズを開発しました。企業・福祉事業所と協働して展開しています。皆さまがこの商品を手にすることで,環境や福祉に貢献することになります。

stainable_fashion/

 まだ使える布を捨てているこの現状を解決するための小さな一歩として,私たち衣の魔女プロジェクト・チームは,商品企画を行いました。

 今回は,株式会社チクマのご協力のもと,未活用の高品質な生地を購入し,アップサイクル商品として,「WITCHILL(ウィッチル)」シリーズに生まれ変わらせました。

 (2)就労継続支援B型事業所(福祉事業所)の工賃の問題

 この問題を知ったのは,NPO法人DeepPeopleさんにお話を伺ったことがきっかけでした。障害のある方の自立をサポートする就労継続支援B型事業所での工賃は,経済的自立には届かないことを知りました。

 大阪市によると,平成30年度就労継続支援B型事業所の平均工賃額は月額12,009円,時給に換算すると180円でした。令和元年度の就労継続支援B型事業所の平均工賃額は月額12,688円,時給に換算すると206円になります。

  平成30年度と令和元年度では,工賃は向上の兆しを見せていますが,大阪市の最低賃金が時給964円(2021年8月6日時点)であることに比べると,5分の1程度になっています。

出所:大阪府公式HP www.pref.osaka.lg.jp/keikakusuishin/jyusan/kouchinjisseki.html

 私たちは,「WITCHILL(ウィッチル)」シリーズの製作を福祉事業所の皆さまにお願いして,少しでも工賃とやりがいの向上に寄与できないかと考え動きました。
このプロジェクトで実現したいこと

 「衣の魔女」プロジェクトで企画した「WITCHILL(ウィッチル)」シリーズですが,この名前は,魔女を意味するWITCHと,ステキなという意味のCHILLを組み合わせてつくった商品ブランド名です。

 それぞれの頭文字に,以下の想いを込めました。

 

 商品ラインナップは,サイズや用途が様々な3種類の「ばね口ポーチ」と,ノートPCも入る大きめの「トートバッグ」の合計4種類です。

 商品ができるまでの流れは,以下の通りです。

 ①チクマさまから生地を購入する。
 ②衣の魔女で,裁断や布の組み合わせなどを決める。
 ③複数のB型の福祉事業所さまに裁断生地を送り,製作していただく。

 製作していただいたものは今後,オンラインサイトやチャレンジショップなどでの継続販売を計画しています。

 このプロジェクトを通して私たちは,以下の目標を達成したいと考えています。

(1)株式会社チクマから出る未活用生地を有効活用すること。これまでそれら未活用生地は,ダウンサイクルに回されていたのですが,その量をできるだけ多く減らしたいと考えています。

(2)このプロジェクトでのB型事業所の工賃を,現在の平均工賃よりずっと高くすること。そのために,試作品を作成してもらう際に,各商品の制作時間を測定してもらい,それをもとに工賃を計算しました。そして,私たちは,各福祉事業所さまに,平均工賃より高い工賃をお支払いすることを約束しました。

(3)得た収益をもとに,この活動を継続するとともに,さらに,一般社団法人そばくりラボ(social value creation)を設立して,私たちのように,社会的価値創造にむけて協働している事例を発掘して応援する新事業(SEC大賞事業)を展開していきたいとも考えています。
パートナー組織の紹介

 https://www.chikuma.co.jp/

 株式会社チクマは,企業から学校まであらゆる制