■はじめに・ご挨拶
皆さま、こんにちは!私は福岡県で音楽教育にたずさわっている宮本幸枝と申します。このたび音楽家、村松健の音楽を一人でも多くの方々に届けたい!という強い想いで九州の福岡からこのプロジェクトを立ち上げる運びとなりました。
■一人一人の中に在るヒカリ
私はこれまでに音楽教育や演奏を通じて幼児~高齢者までの方々と多くのご縁をいただいてまいりました。そのような中一番の喜びは、言葉としては出てこないその方の心の奥にある本当の気持ちが、音を通して聴こえてくる瞬間に遭遇したときです。
そんな時ドキッ!とします。
それを体験したご本人は、表情が和らぎ笑顔が増えて活き活きと輝きはじめられるのです。私はただただ嬉しくて、そこを導き出すことに夢中にレッスンをしてまいりました。そう簡単なことではありませんが、とてもかけがえなく幸せな時間がながれます。言葉でなくとも本当の自分が外の世界に表現できたことは、幼い子どもであってもお年寄りであってもとても嬉しい体験です。それがどんなに小さくても本当の気持ちが音楽にのって放たれたことで、自分に自信を持ちはじめられたのです。
それは自分の中に在るヒカリを見つけた瞬間です!
心が開かれた喜びは、毎日の見えるもの入ってくるものの景色が変わり、明るく気持ちよく心身も健やかに過ごせることでしょう!そんなごきげんな一人一人のヒカリが集まることは、このようなコロナ禍の中であってもそれを忘れてしまうくらいに、明るく輝く心地よい世の中に繋がる一歩となるに違いありません。
「それを音楽の力でやれるかもしれない!」
「いや、やるしかない!」
先の見えない今、そんな思いがどんどん大きくなりました。
■私の中にも在ったヒカリ
そんな私ですが、以前は本当の心の声を半分も出せずにどこかモヤモヤとしながら日常をすごし、演奏したり教えたりしていました。
それで良いと思っていました。
そんなものなのでしょう……
だから
人生ってそんなものかもしれない……
幼い頃は思ったことを口にし、自由に歌ったり楽器を演奏したりしていましたが、大人になるにつれて社会との足並みはそろいつつも反比例するかのように本当の魂からの声にそって日常をすごすことはほとんどなく、それ以上に他人軸にのってしまっているワタシだったと思います。現代を生き抜いてゆくには多少は必要な力でしょう。特に組織の中ではまだまだ当然の在り方なのかもしれません。
そんな体制が今よりももっと色濃く出ていた私の音楽大学時代は、自分が感じる気持ちさえも分からなくなっていて気がつけばただ呼吸をしているだけの様な状況でした。演奏についてくる点数に振りまされては益々迷路の中に迷い込むことになります。
なんとかしようと門を叩いたイタリアオペラの世界。演じて歌う楽しさを知り素晴らしい経験や音楽との出会いをいただきましたが、本来の自分自身から遠くかけ離れていた私はそれすら気づいていませんでした。
今となっては濃くも苦しかった日々……
そんな毎日をぐるぐると繰り返していたある日、なにげなく誘われて行ったコンサートが村松健さんの生演奏でした。
衝撃的でした!
全身に電流が走って(本当にある)
数日間呆然としました……
会場では木々や水のゆらぎ、風の香りが本当に漂ってくるかのような自然がモティーフになった数々の楽曲がオーディエンスの魂をゆさぶっています。当時東京都内に住んでいた私はビルとアスファルトの中で暮らしていて、まるで探し求めたオアシスを見つけたかのようにぐんぐんと演奏に魅きこ