いくための手法(コミュニティ・オーガナイジング※)を学びながら、自身の大学コミュニティにおける性差別・性暴力の問題に取り組んでいきます。参加者は、仲間を集め、チームを立ち上げ、効果的な戦略を作ることで、具体的な変化の実現に向かって動けるようになります。
※コミュニティ・オーガナイジング(Community Organizing)とは、市民の力で社会を変えていく社会運動の手法です。アメリカの公民権運動の経験より生まれ、世界中で実践されています。本プログラムではハーバード大学のマーシャル・ガンツ博士らによって教えられている手法を元にしています。
フェーズ2終了後も希望するチームには、効果的に活動を続けられるようちゃぶじょが継続的なサポート(コーチング)を提供します。
私たちは社会問題の解決には様々なアプローチがあると考えています。
よくあるのが、問題は情報不足によるものだと捉え、たくさんの人に情報や知識を届ける啓発活動をすることです。しかし、知ることだけで、アクションにつなげたり、問題を解決するのは難しいものです。
そこで、別のアプローチが重要になってきます。それは、その課題の存在をパワー(権力)の不平等な構造によるものとして捉えてアプローチすることです。この場合、解決するためには構造を変えることが大切になります。性差別・性暴力等のジェンダー問題はまさに、パワーの問題です。
多くの学生は、社会の構造に問題があり、そこを変える必要があることに気づいています。でも、イベントなど啓発型の問題解決策しか知らないことが多いのです。
やり方さえ分かったなら。自分たちの力で変化を起こせることを実感できたなら。
そう思って、昨年2020年にちゃぶじょ・チェンジ・リーダー・プログラムのパイロット・プロジェクトを手探りで開発、実施しました。
17大学の学生から応募があり、その関心の高さに私たち自身驚いたとともに、手応えを感じました。「変化を起こしたいと思っているか」と言う観点で選考を進め9大学がプログラムに参加し、7大学から7人のリーダーがプログラムを修了しました。リーダーたちは、自身の大学にてジェンダー平等を実現するために、仲間を集め、一年間活動に取り組みました。結果として、周囲の意識を変えたり、大学の制度を変えたり、持続的な団体を立ち上げたりと、各コミュニティにおいて確実に変化を起こすことに成功しました。
2020年に実施したプログラムには、北は青森から南は京都まで
多様なバックグラウンドを持つ学生が参加しました。
最初は一人で頑張っていたリーダーたちが、様々な困難に直面しながらも、他の参加者や仲間と励ましあい、実現したい変化に向けて行動を続けていく姿に大きな希望を感じました。
この体験があるからこそ、より多くの学生にこのプログラムを届けることができたなら「すべての人が尊重される社会に向けて変化は加速する!」と確信しています!
ちゃぶ台返し女子アクションではこれまで、若い世代を中心に性暴力・性差別をなくすために様々な活動に取り組んできました。
2016年には、実態に則していない刑法性犯罪の改正を実現するために、「明日少女隊」「しあわせなみだ」「性暴力と刑法を考える当事者の会」(現在は一般社団法人Spring)と共に、ビリーブ〜わたしは知ってる〜キャンペーンを実施しました。このキャンペーンでは、潜在化しやすい性暴力の問題を漫画・動画を使ったり、アートを取り入れることで分かりやすく伝えたり、大学生や一般向けに性的同意について学ぶワークショップ