【限定100セット】半年間海底で眠った日本酒《海中熟成PJ2021》引揚げ!

【限定100セット】半年間海底で眠った日本酒《海中熟成PJ2021》引揚げ!
100セット限定の特別企画「海中熟成酒2021」です。伊豆の海底に沈んだ日本酒を、半年後の2021年6月、ついに引揚げました。海のもたらす円やかさの恩恵は?地上で過ごした同じお酒と2本セットで比べて楽しんで。7月19日は「海の日」、海の恵みはお酒にどのような円熟感をもたらしたのでしょう?

はじめに・ご挨拶

熟成による日本酒の可能性と価値の向上を

皆さまはじめまして、上野伸弘と申します。

40年ほど酒と関わり長期熟成日本酒BAR「酒茶論」を20 年近く運営してきた中で、「もっと日本酒の価値を高め、海外にも認められるような酒にしたい」と思い至っております。日本酒文化を国内外に発展させていく上で、新酒のみならず多様な価値の提案が必要と考えております。ワインやウィスキーのように熟成によって価値を向上させ、技術や文化を継承し続けられるような形へ。

海という自然の「熟成保存庫」で寝かせるPJを毎年、各蔵元さんたちと共に実行してまいりました。この度2021年6月初、海中熟成から引揚げホヤホヤ?のお酒を紹介させていただき、ご支援賜りたく思います。7月19日は海の日、海への感謝と親しみを感じながらこのお酒を楽しみませんか?
海に眠る酒、世界中で魅了される逸話

2010年、ちょっと神秘的でロマンチックなニュースがヨーロッパから。海底に沈む難破船からシャンパンが引き上げられ、テイスティングされたのです。このワイン、1830年前半にフランスからロシアへ贈られる途中のもの、なんと約180年間海底に眠っていたことになります。その味は、大方の予想を裏切りフレッシュで生き生きとしていたとのこと。また、第一次大戦中の沈没船から引き上げられ80年の時を経て飲まれたワインも、驚くほど若々しく素晴らしい熟成をしていたという、この奇跡の酒も多くの人の関心に。時折ニュースとなり世界中の人々の想像力をかき立てる夢の海中熟成酒、生命の源・海からの贈り物は、どうやら最高の熟成をもたらす秘密をもっているようです。そんな海という熟成庫で日本酒を向上させることができないかと、当時まだなかった海中熟成酒の発想が生まれました。

海がもたらす美味しさの秘密は?

様々テイスティングで指摘されることは、まろやかさ。 アルコールの刺激が和らぎ、味わいや香りの要素が混ざり合い見事に調和したような印象です。

完全に解明はされていないのですが、知見を重ね少しずつわかってきたこともあります。通常熟成の要因としては「時間」「温度」「紫外線」「振動」等と言われています。この「海中熟成酒プロジェクト」も年を重ねる中で得た知見から、「振動」が大事な意味を持つと考えています。 共同研究いただく慶応大学の研究所で、微弱振動による分子の結合、味わいなどの要素・アミノ酸や有機酸に変化が認められています。

振動といってもユサユサ揺らされるものではなく、気中より伝導が多い海中での様々な音、波や海流、魚たちの出す音の周波が、まろやかな味わいの酒へとゆっくり誘ってくれるのでしょう。

初の海中熟成酒プロジェクトへ

2013年、複数の蔵元さんや地元町、ダイバーさんほか多くの協力者とともに、構想準備2年のプロジェクトをついに実施しました。沈めたゲージが流されたり、瓶に海水が入ったり、引揚に失敗したり・・・様々な試行錯誤・失敗を重ねた末に。私上野も海に潜った時にエアタンク事故に遭ったりもしました。。。

ともあれ、日本一の海溝を持つ駿河湾の透明度高い素晴らしい海の底20m、ここで自然の力を借り素晴らしい熟成酒の誕生へ、夢のスタートが全国に先駆けてきられました。当時メディア等多くご掲載いただき、皆様のご支援いただきました。
 

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半年の熟成を経て期待と好奇心を受け引き上げられた酒たちは、予定通りのまろやかさを増し深みある上質な酒へと変貌していました。当時テレビ新聞等で取り上げていた