暮らしに寄り添うキッチンカー。心と体が元気になるカレーを街中の人に届けたい!

暮らしに寄り添うキッチンカー。心と体が元気になるカレーを街中の人に届けたい!
栃木県鹿沼市、築100年の長屋をリノベーションしたカレー屋『月とスパイス』。コロナ禍の中、お客様に安心して食べてもらえる環境を作りたい。街の人の健康を支えるため「心と体を元気にするカレー」を多くの方に届けたい。地域に根付き、必要とされる場所に移動できる「暮らしに寄り添うキッチンカー」プロジェクト。

きました。

そんなある日、友人にカレーを振る舞ったことをきっかけに美味しいと評判になり、そこからマルシェに出店したりイベントを開催するようになりました。

ゲストハウスでのカレーイベント

ご縁のあったゲストハウスで定期的にカレー会を開催して半年くらい経った時に、初回から毎回欠かさず食べに来てくれていたお客様から

「たっちゃんがカレー会をしてくれたおかげで元気になれた。色んな人と出逢えて価値観が広がった。ありがとう。」と言ってもらいました。

今まで理学療法士や整体師として1対1で人を癒す仕事をしていた私が、カレー会を開いたことで「知らぬ間に人を癒していた」ということに気づかせてもらった一言でした。

もちろん薬膳の要素を取り入れて作ったカレーのおかげもありますが、それ以上にカレー会を通じての人と人との「出逢い」と「繋がり」が、その友人の生きる力になり、人生を豊かにしたのは言うまでもありません。

その時「やってよかった」と心の底から思い、与える以上に多くのものを与えてもらった瞬間でした。その原体験から、心と体を整えるカレーを提供し、さらに繋がりをつくる場を創りたい!と、カレー屋を開く決心をしました。

ゲストハウスでのインタビュー時の一枚

お店を始める決心から、改めて本場のカレーを学ぶべく南インドに行きました。料理教室に参加したりレストランで作り方を見学させてもらったり、ローカル食堂から高級レストランまで、さまざまなカレーを食べて見聞を広めました。

家庭的なローカルレストランでの一枚

カレー屋を開くことを決意して間もなく、ゲストハウスからほど近い長屋の一角に空き家を見つけました。内見するとそこは一般の家仕様で、建物自体も古くとても飲食店には向いてないと反対されました。

しかし、勢いしかなく無知だった私は「いけるっしょ!」と、すぐにその物件と契約しました。若さゆえにできた決断でした・・・。

借りた当初の様子、築100年ほどの長屋の一角に位置します

内装工事は解体作業から始まりました。先の見えない解体作業に何度も心が折れかけました(折れてました)

解体途中、戦時中の新聞が壁から出てきた時は驚きました。そして同時に、こうして時を越えてここに出逢えたことへの感動と感謝を感じました。

解体途中の店内

挫けそうになりながらも沢山の方の力をお借りして、気がつけば壁も天井もほぼ解体され、約100年前のボロボロの状態が剥き出しになりました。

家は傾いてるし雨漏りはするしで「これはヤバい物件を借りちゃったかも…」と、満身創痍の中もう笑って乗り切るしかありませんでした。

剥き出しになった天井

内装作業の大まかな部分は大工さんにお願いして、細かい仕上げ作業を友人や知人と一緒に行いました。できる限り廃材や古材を使い、自分たちの手でリメイクしました。

店内どこを見渡しても、誰かと一緒に作った思い出で胸がいっぱいになります。

壁塗りワークショップ

そして解体作業の着手から約半年後、2019年12月12日の満月の夜に、月とスパイスはオープンしました。

オープンした日の満月

「月とスパイス」という名前は、体の象徴である「月」と、カレーの象徴である「スパイス」から取りました。

体にまつわる漢字の多くには「月」が入っています。これは、人の体が月の影響を大きく受けていることが由来とされています。また、月は自然の象徴であり、昔の人は月の満ち欠けを頼りに自然のリズムで暮らしていました。整体師としても、心とカラダを整えることがお店のコンセプトでもあっ