りをする尊敬すべき先達であり、いろいろな賞も受賞されているレザークラフトの先生であり、経験と知識が半端ない革の生き字引的存在です。
損得なしにいつでも親切なので、彼のアドバイスを求めてやってくるお客さんが後を絶えません。
私もファンの一人で、私の狂気的な試作工程をいつ相談しても、惜しみないアドバイスをくれるので、技術・知識・モノづくりマインド全てにおいて、全幅の信頼を寄せています。
大石さんに加工してもらった特注の革が届いた時、その美しさと手触りに感動し、飛び上がって喜んだものです。これで、やっと良いものを販売できる!と。
そして、CAMPFIREへ掲載申請する前日…
大石さんに原稿の最終チェックをしてもらおうと連絡したら、スタッフの方から急逝の旨を告げられました。
え?
先週話した時は、元気いっぱいだったのに…
嘘でしょ?
この先何十年も、大石さんの背中を追いかけてモノづくりができるものだと、勝手な未来を想像していました。
だから、骨になって小さくなって遺影で笑う大石さんと、気丈に振舞うお母さんの涙を見ても、もう会えないという事実をまったく受け入れられず…
ただ理解できたのは、特注の革の加工は、大石さんにしか頼めない仕事だったので「このプロジェクトが終わった」ということだけでした。
本当に、このまま、終わりにしていいのか?
寝ずに考えました。
遠い海の先に朝焼けをみた時、協力してもらったことや、教えてもらったことを、少しでも形にしたい。
いつか大石さんの背中に追いつくためには、自力で少しずつでも前に進まなければいけない、今の自分にできる挑戦を続けよう、という気持ちが湧いてきました。
急いで業界のツテを頼り、原皮から日本産にこだわる質の良いなめしと、面白い加工の両方を実現している今回の革屋さんにたどり着きました。
革漉きなど、通常の段取りではスケジュールが間に合わないため、急で無茶な私の願いに、快く応じて下さった革業界の方々の懐の深さには、感謝しかありません。
最後に…
大石さん、あなたともっと、いろいろな挑戦を一緒にしたかったです。
私が成長するところを見せたかったです。
まだ少しの恩返しもできていないことが、悔しくてなりません。
これからも、ずっと、あなたを尊敬しています。
「四次元かばん」sion works について
はじめまして。
「四次元かばん」クリエイターの村上シオンと申します。
普段は、特殊な道具かばんや
効率化バッグ・機能的小物などを作っています。
いつも静かな “お台場村” の片隅で
海を見ながら
日の出とともに制作を始め
ランチは青海珈琲カレーを食べて
湾岸やウエストプロムナードを散歩したり
科学未来館でアシモくんと戯れたりしてます。
「四次元かばん」では
どの製品にも共通したコンセプトが
たった1つあります。
それは「無意識レベルで使いやすい」こと。
幼い頃から不注意により
余計なモノやコトに時間を奪われてきた私の
今日を生きる “知恵” でもあります。
製品が無意識で使いこなせるほど便利であれば
▶︎ あなたの無駄な動作を減らすことで
スラックを生み
▶︎ あなたの無駄な思考を減らすことで
集中力を持続させ
▶︎ あなたの無駄な時間を減らすことで
ゴール達成を早める
ことができると考えているからです。
気づけば、長い年月を
sion works 製品と過ごしていた、と
いつかあなたに感じていただけるような
モノづくりを目指しています。
先は見えないけれど