清原和博さん、高知東生さん、元NHKアナ塚本堅一さんの著書を矯正施設に届けたい!

清原和博さん、高知東生さん、元NHKアナ塚本堅一さんの著書を矯正施設に届けたい!
このプロジェクトは、薬物問題を受け入れ回復に取り組み、再起の道を歩まれている、元プロ野球選手清原和博さん、俳優の高知東生さん、元NHKアナウンサー塚本堅一さんが執筆されたご著書を、薬物の問題を抱え矯正施設にいる人々にお届けしよう!というものです。

はじめに

 薬物依存は大きな社会問題です。決して他人事ではなく、誰にでも起きる可能性があります。私たちはこのプロジェクトを通し、薬物における社会問題と依存症からの回復について、今この問題を抱える人たちや多くの方たちに知っていただきたいと願っています。

ープロジェクトの概要

 ARTSでは薬物依存症問題から回復された著名人 清原和博さん(元プロ野球選手)、高知東生さん(俳優)、塚本堅一さん(元NHKアナウンサー)がそれぞれ著書を出版されたことから、この3冊を全国の鑑別所、少年院、少年刑務所、保護観察所、刑務所に寄贈できないかと考えております。勿論、このことについては法務省矯正局の協力も確認しており、清原和博さん、高知東生さん、塚本堅一さんも自分たちの本が少しでも社会の役に立てればという思いで協力していただいております。

 これら3冊の著書はそれぞれ、「アスリートの喪失感」「機能不全家族」「LGBT」と依存症に至る心の要因が分かりやすく描かれております。薬物の再犯防止のために受刑者の方々に読んで頂き、回復の道への一助となって欲しいと願っております。
解決したい社会課題

 芸能人、著名人の薬物問題が起きると、ワイドショーなどでは人格を否定された上に「一発アウト」「二度と表舞台に出てくるな」といった心ない言葉がぶつけられます。 こうしたバッシングは、同じ問題を抱えた一般の当事者や家族にも多大な影響を与え、社会から排除される恐怖から問題を隠そうとしてしまい深刻化していきます。 人が変わるためには絶望ではなく希望が必要です。それにはまずたくさんの人たちが依存症とはどういうものなのか知ってもらうことが必要だと考えます。

プロジェクトをやろうと思った理由

1)回復のロールモデルとして伝えたい

私たちがこのプロジェクトを立ち上げようと、最も心を強く打たれたのは、清原和博さ ん、高知東生さん、塚本堅一さんがご自身の薬物問題を隠さず堂々と向き合い、その回復プロセスをさらけ出されたことです。 著名人でありながら、薬物使用に至った背景や苦しみ、心の葛藤などを余すことなくご著書でつづっています。 この真実の物語は、現在進行形で問題の渦中にある方にとっても、回復のロールモデルとして希望の灯になるはずです。

2)必要な情報を届けたい

清原和博さん、高知東生さん、塚本堅一さんらは、ご自分の薬物問題から回復するためにまず医療に繋がり、のちに著名人の自助グループを立ち上げ現在も続けていらっしゃいます。このプロセスは依存症治療の王道ともいえるものです。

薬物問題を抱えた当事者の方やご家族が、誰の支援も受けずに社会復帰をすることは大きな困難が伴います。同じ問題から回復した仲間たちと繋がることが大きな支えになっていきます。ところが必要な情報がなかなか届いていないのが現状です。

こちらは受刑中の覚せい剤事犯者を対象に、関係機関の過去の利用経験率を調べた結果です。*1)

支援を受けた経験者は 非常に 少なく、支援機関の周知が大きな課題です。

続いて、 覚せい剤事犯者が出所して社会に戻った時に、どのような状況であれば関係機関を利用する気持ちになれるか調べた結果 です。*2)

 いずれの機関についても、「どんな状況でも支援は受けない」と回答した 人はわずかで 、支援につながる意欲が高まるための要件で最も高かったのは 「自分の力ではやめられないと感じれば」でした。 必要なのは背中を押してくれるほんの少しの勇気です。清原和博さん、高知東生さん、塚本堅一さん