障害のある方の生活、日本でのインクルージョンとイタリアでのインクルージョンについて考えてみませんか?
視覚障害研究所の触って学べる地球儀。学校へ貸し出しされることもある
こう活かしてほしい!
本書を使い、インクルーシブ教育などの障害児教育のあり方について関心のある方や、幅広い層の方が集り、本書の内容や日本の制度などについて議論することで、障害や障害者の理解が深まってほしいです。
みなさんお一人おひとりが、Diversity&Inclusionを実現する、地域づくりの一員だと思います。多様性を認め支え合い,生涯を通して共に,暮らしをデザインする社会を目指して、アクションを起こしましょう!そのはじめの一歩として、それぞれのお立場で、何ができそうか、気軽に一緒に考えてみませんか?また、是非、本を読んだ感想などを、身近な方と、意見交換などしてみてください。対話から相手の理解が生まれます。理解から、寄り添いが始まります。隣の方と手をつないでいくことで、気が付けばすべての人がつながっていた。人と人とのつながりを実感しながら、相手を尊重する社会に向け一歩を踏み出しましょう。そのために、学校、企業、地域において、ディスカッションの題材として、ご活用いただけたら幸いです。
学校で使用されているコミュニケーションのためのシンボルマーク
小学校の専用アプリ(かざすとクラスの説明が現れる)プロジェクトをやろうと思った理由
私たちが派遣を終えた翌年からCOVID-19が世界中に広がり、イタリアに行き様々な施設を訪問したことが信じられないような世の中になってしまいました。そのような状況もあり、私たちの体験は、貴重な体験であり、多くの方と共有したいと思いました。イタリアでは、教育現場だけではなく、様々な機関を視察し広く交流を図ることが出来ました。その結果、イタリアの人々のくらしから学び・気づいたDiversity&Inclusionのヒントは、分野の垣根を超えて、今後の日本の共生社会実現に向けて、活かせるものと確信しています。また、イタリアは日本と類似性のある国(平均寿命、地域格差、厳しい財政事情)であることも含め、イタリアからの情報は今後の私たちにとって有益な情報になるのではないかと思っています。
筋ジストロフィー・イタリア組合にて、毛糸をバトンに自己紹介(ネットワークの可視化)
バチカン博物館の触れることの可能な展示
これまでの活動
私たちは2019年11月にイタリアに派遣されるまで、半年に渡り、お互いの職場の見学やイタリアと日本の制度や障害のある方の団体やその活動について学びました。派遣後もイタリアでの学びをまとめ、報告会を行いましたが、報告会は、限られた時間と限られた方にとどまりました。そのためより多くの方にこの学びを届けたいと考え、研修会・報告会を実施しようと考えていましたが、COVID−19の影響を受け開催できず…どうにか別の方法でこの学びを共有する術がないかと模索しました。そして、書籍にしようと思い、一年間執筆活動及び、定期的にオンライン会議を重ねてきました。出版社が決まり、いよいよ5月末に出版予定となりました。
オンライン会議の様子
■メンバーからのメッセージ
・奥 結香(元特別支援学校教諭/現NPO法人理事長)
『誰のためのインクルージョンなのか?自問自答していたものが、イタリア視察・本の執筆などを通して、ようやく答えが見つかりそうです。本をきっかけに皆様と繋がり、温かい地域社会を創るアクションを起こしたいです!』
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