はじめに・ご挨拶
僕の新たなチャレンジに興味を持っていただきありがとうございます。
料理人の横江直紀と申します。
イタリア修行時代はヴェネツィアのレストランで料理長に抜擢されました!工業デザイナーになりたいと考え、デザインを学んでいた学生時代、本屋でふと手に取った料理本が僕の人生を変えました。自然界の食材を使い、綺麗な盛り付けをされた料理、こんな料理を作ってみたい!
そんな僕が料理にのめり込むのに時間はかかりませんでした。
初めはフランス料理店で学び、パスタの美味しさに目覚めてイタリアに渡り、無我夢中で調理を覚えた20代。
帰国後、上京して都内で数店舗の料理長を勤め上げ、独立した30代。
麻布十番にて多くのお客様に支えられ、いつしか予約困難店と言われるようになった40代。
そして50代を目前に控えた今、10年間育てていただいた麻布十番を離れ、次のステージに進む事にいたしました。
移転して新店舗をオープンさせようと思ったきっかけ
2010年12月、麻布十番にカウンター8席、テーブル6席のカウンターイタリアンをオープンしました。
オープンしてすぐに東日本大震災が起こり、その後2ヶ月近くお客様はほぼゼロ。そんなドン底からコツコツと皆様に喜んでいただきたい一心で料理を作り続け、気が付けば予約の取れないお店として忙しい毎日を過ごす毎日でした。
麻布十番のお店、内装デザインは世界的にも有名な『橋本夕紀夫デザインスタジオ』
もちろん新店舗のデザインも担当していただきます。
毎朝、豊洲市場で新鮮な食材を仕入れるだけではなく、全国各地から届く信頼のおける生産者さん達の想いのこもった食材の数々を惜しみなく使い仕上げる全12皿のOMAKASEコース、多くのお客様に対して調理をすることに追われる中で、ふと感じた違和感。
美味しい料理を提供する事は出来ている、しかし、NAOKIの料理を楽しみにご来店いただいている一人一人のお客様にもっと向き合いたい。
食材が生まれた背景、料理が作られてきた歴史、もっともっと伝えたい事はたくさんあったはずなのに、ほんの3時間ほどの間に120皿以上の料理を1人で仕上げる事への限界 ― ご来店いただいたお客様とお話をする時間もいつしか無くなってしまいました。
旬の食材を使い美味いものを召し上がっていただきたい!どの料理も全力で仕上げております。
移転をしようと決断した理由。それは僕の料理人として全力で頑張れる残りの時間、もっと美味しいものを作ることに時間を使いたい。お客様に一人一人にもっと向き合っていきたいから。
その為には完全に目の届く範囲のレストランを作るしかない!
そう考えてこれまで30年近く培ってきた調理の技術と知識を最大限に活かせる、新たなステージに進むことにいたしました。
料理への情熱と飽くなき探究心
美味しい料理を作ること、料理人なら当たり前に目指している事だと思います。もちろん僕も美味しい料理を作りたいと思っております。
しかしレストランにご来店いただくお客様が求めているものはそれだけではありません。
美味しい料理と共に引き立て合うワイン、お店の雰囲気、カトラリーやお皿、楽しい会話、視覚的にも美しい一皿、そして料理を口にした時の驚き。
麻布十番にて既にNAOKIを体験済みのお客様には感じていただいていると思いますが、ワクワクする料理を提供するために四六時中料理のことを考えております。
何処でも食べられる料理ではなく、唯一無二のNAOKIの料理を更に進化させていきます。
麻布十番で