【小口融資 × デジタルID】ザンビアの女性・若手起業家を支援したい!


そこでIBO Zambiaは、雇用問題を根本解決するための第一歩として、小口融資による金銭的な支援およびコミュニティ構築を始めました。

小口融資のステップ
<小口融資のステップ> (融資額が5,000円の場合)

① 小口融資を望むクライアントをIBO Zambiaの融資リストに登録。融資希望者は直接IBO Zambiaの事務所を訪れ、住所・連絡先などの基本情報とともに、融資額と同価値の家具などを担保として登録します。担保の有無や事業計画などをもとに、対象者の家を訪問し直接会って融資の可否を評価しています。

② クライアント1人につき5,000円(25,000クワチャ)を融資。

③ クライアントは、30日間かけて40%の利子とともにIBO Zambiaに融資額を返済。融資額が5,000円の場合、7,000円を1日あたり233円ずつ返済していきます。

※ 日本人の感覚として利子率40%というのは非常に高く感じますが、ザンビアでは平均的な利子率となっており、これまでのクライアントの返済実績を見ても返済不能となった例はありません。この利子設定は、支援できる起業家のコミュニティを拡大し、より多くの雇用を生み出すための拡大戦略のひとつです。

④ 返済された資本をもとに、更なる新規クライアントに対して融資を繰り返していく。

※ クライアントへの資金の提供・返済は、全てIBO Zambiaのオフィスで直接行われているため、銀行などの利用による決済手数料は発生していません。

※ 現地のカブウェ地方政府は、コミュニティを強化し、雇用を生み出すプロジェクトとして全面的に協力してくださっています。

融資額を返済しに来た女性起業家たち。自分の事業を運営できている喜びがにじみ出ている。

小口融資のプロジェクトは、2021年2月から本格的に運用が始まり、最初の3週間で約50名のクライアントに対して合計120,000円の資金提供を行いました。利子の回収も予定通り進んでいます。

現在、IBO Zambiaの事務所があるカブウェの町では、すでに250人の新規クライアントがIBO Zambiaからの小口融資を待ち望んでいる状況です。

これは単なる金銭的支援ではなく、生活に苦しむザンビアの女性・若者が経済的に自立するための第一歩を促すことができる、本当に価値のあるプロジェクトだと考えています。
しかし、途上国支援でよく耳にする「お金を貸す」だけで私たちのプロジェクトは終わりません。彼らの抱える問題を解決し、テクノロジーの力でより良い環境を提供する。それがIBOの強みです。

「デジタルID」と聞くと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。

まず、IDとは自分にまつわる情報の集合のことです。デジタルIDは、自身の身元の真正性を確認できる形で提示することができるため、取引時の信頼関係の構築・強化が期待されている新しい分野です。
私たちは、国家や大手企業などのIDプロバイダに依存しない、自分自身で管理可能なID「自己主権型アイデンティティ(Self-Sovereign Identity・SSI)」に注目しています。

そしてこのようなデジタルIDは、特に途上国で必要であるという考えています。

中小企業が多く、Eコマースが興隆するザンビアでは、サービス提供者と利用者が政府などに頼らず信頼関係を築く必要性が高く、デジタルな自己主権型IDへのニーズが潜在的に存在していたのです。

自己主権型IDの実現手段としては、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術を活用した「分散型ID」が特に注目されています。外部からの検閲や改ざんに対する高い信頼性を保ち、ID保有者の属性を安全に管理・保証することができるからです。

では、この分散型IDが、どのように小口融資のプロジェクトに関わってくるのか。

IBO Zambiaから小口融資を受け、その返済義務を正しく履行してビジネスを始めたという事実は、その人の高い信用力を示す、大きな要素となります。

それらの情報をデジタルIDに記録し証明可能なものにすることで、彼らが新たな職を探す時や大きな金融機関から資金援助を受ける際などに、身元証明として提示できるようになります。

発行されたデジタルIDはスマートフォンなどのデバイスから、簡単に提示することができます。ザンビアのような途上国ではスマートフォンなどがあまり普及していないイメージがありますが、実は、アフリカ全体の7割以上の人々がモバイルデバイスを所有しています。

私たちは2019年にもバングラデシュにて同様の事業を行い、医師を対象としたデジタルIDの発行に成功した実績があります。この事業よって煩雑でサイロ化していた医療業務の効率化に繋がりました。

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