ラックアウト/ホワイトアウト」
「ホワイトアウト」
日時:2021年3月13日(土) 18:00開場/18:30開演
会場:ロームシアター京都 ノースホール
「ブラックアウト」
日時:2021年3月14日(日) 15:00開場/15:30開演
会場:ロームシアター京都 ノースホール
山口和也「ブラックアウト/ホワイトアウト」インスタレーション
会期:2021年3月19日(金)・20日(土) 12:00~20:00
21日(日)12:00~17:00
会場:ロームシアター京都 ノースホール
なぜ「ライブペインティング」でなく「リサイタル」なのか…。
この公演について、ここに至るストーリーをお伝えしつつ、説明します。
昨年京都市文化芸術活動緊急奨励を受け、7月28日・29日の二日間に渡ってロームシアター京都のメインホールを会場に無観客での舞台を演出しました。
舞台には、日を替えて、真っ暗(ブラックアウト)と真っ白(ホワイトアウト)の二つの空間をつくり、何を描くか、どれくらいの時間描くかなどの準備や制限を事前に設けずに、山口はたった一人でステージに立ちました。「ライブペインティング」という言葉では言い表せない「画家のリサイタル」の始まりです。
客席には誰もおらず、視界のきかない大きなホール(空間)にただ一人。
天井から吊り下げられたもの、大道具の裏に立てられたもの以外に、キャンバスや、舞台の床、画家の体など、当日舞台に仕込まれたマイクは大小合わせて15個ほど。
そして撮影機材も数種類導入して「ブラックアウト」「ホワイトアウト」に臨みました。
音響を計算して用意された木製のキャンバスは楽器のように音をたて、
画家が身にまとった絹は柔らかな気流ときぬずれの音を生みます。
静寂の中から移ろい立ち現れる時間の表情、画家自らの放つかすかな鼓動、息遣い、静かに響いて消えていく描画の音、すべてが合わさって生まれては消えるそこはかとない気配。
宇宙のような沈黙の中の刻一刻を、画家は点や線でキャンバスに刻み付けていきました。
以降、山口和也のことばによります。
「それは地球に、もしくは宇宙に一人でいるような感覚。その時そこは闇や光の向こう側であり、生と死の境目であり、そしてもしかしたら、人類の原初的な記憶に触れるような時間であるような気がしています。」
そのような時間であった約一時間半にわたる画家山口のリサイタルが終わり、ブラックアウトから明るくなり、ホワイトアウトから日常の明るさへと戻った時には、舞台の上にその痕跡を記録したそれぞれ9枚の絵画が表れました。
この舞台「ブラックアウト/ホワイトアウト」をホールツアーとして実現すべく、beyond2020プログラムの承認、またふるさと兵庫県からの支援も受け、2021年2月に東京・神戸、3月に京都と三都市のホールで、計画を進めておりましたが。
昨年12月、またしても新型感染症流行拡大の兆しがみえはじめました。その影響を考慮し、リサイタルは3月の京都公演のみとする一方、ご鑑賞を希望されていた皆様ともこのリサイタルを共有するべく、今回は初めての試みとして同時ライブ配信を検討しています。また前回同様リサイタルの様子を映像作品として記録、公開します。
コロナ禍の強い向かい風の中での前進をあきらめず、今回、初めてのクラウドファンディングに挑戦します。
プロジェクトをやろうと思った理由
コロナ禍だからこそ辿り着けたこのような舞台で、山口は、生きるという孤独とその尊さを意識し