家が自分達で正しい意思決定ができるようにサポートする事を目的として、農業講習会を開催します。この農業講習会は、参加型開発の権威である野田直人先生のPRRIE(機会均等を保証した総合型研修による参加型村落開発と資源管理)*に基づき実施します。第一段階として①地域で、②地域資源を活用し、③地域のニーズに合った研修を、④参加者を選ばす、⑤多数を対象に実施します。第二段階では、現地の人たちの様子を見て、次の一手、必要があれば次の投入を決めます。
(* 野田直人 2017. 機会均等の研修実施によるコミュニティ開発ーPRRIEアプローチの基礎と実践ー国際協力の教科書シリーズ4 有限会社 人の森)
2. 様々なステークホルダー(関係団体)との連携
ガーナの食料・農業省には、農業普及員による無料の農業普及サービスがあります。ViVIDは、より現地の事情に合った事業とするため、当該サービスをはじめ、様々な現地ステークホルダーを巻き込んだ講習事業を展開していきます。
子ども達の可能性を広げたい! 学びへのモチベーションを高め、自己実現のための環境を整える
セイチェレの教育問題として、子どもたちの夜遊びや限られた将来の選択肢、保護者の理解不足といったものがあげられます。セイチェレのBasic Methodist School のArchibold元校長先生は、村の子どもたちが打ち込めるものや楽しめるものが、セイチェレに不足しているために、夜中に出歩いたり、アルコールや薬物に手を染めたりしている子がいる現状を問題視しています。また、中途退学で、十分な教育を受けられない結果、農業に従事する以外の選択肢を持てない子どもも少なくありません。ガーナでは高校教育が無償化されていますが、村内に高校が無いセイチェレの子ども達が高校に通うためには、お金を稼ぎ、高校近くに下宿する必要があり、多くの子ども達が高校進学を諦めてしまうのが現状です。さらに、保護者の教育への理解不足も問題となっています。保護者が教育を受けていないため、教育の重要さが理解されず、高校進学の夢を断ち切られてしまう生徒も少なくありません。
そこで当団体は、子ども達が目指すべき将来像となるロールモデルと出会い、自身の将来の選択肢を広く知ることで、学びに対するモチベーションを高めるため「キャリア教育事業」を行います。様々な選択肢を持ち、自分自身で将来を選択することで、勉学や家庭の手伝いにも目的をもって取り組む意欲に繋がります。将来を考える中で、子どもたちは「わくわくすること」に出会い、夢や目標を見つけることで、夜遊びではない時間の使い方を選択肢に持つことができます。また、子どもと保護者が、夢や目標を共有し、その実現のために、どの程度の費用がかかるのか、貯蓄はどのくらい必要なのかを考えるワークショップを提供し、実現可能性を高めます。
1. 将来の選択肢を知ってもらうための取り組み
・セイチェレ外から様々な職業で働いている方を招き、子供達に自身の生き方を講演してもらいます。
・社会見学・職業体験ツアーを行い、子ども達が自身の将来をイメージするきっかけを作ります。
2. 将来について<ジブンゴト>に落とし込むための取り組み
・1の取り組み後、将来ありたい姿を言語化し、そのための進路を考えるワークショップを開催します。
3. 保護者に子どもの教育について知ってもらうための取り組み
・教育の重要性を伝えるワークショップを実施します。
・子どもが保護者と将来ありたい姿を共有し、そのための収入の使い方を共に考える機会を提供