札幌障がい者グループホーム支援者の会 FIRST COMMONSの渡邉です。
障がい者の親なきあと問題相談室ファミリアの代表もつとめています。
今回札幌障がい者グループホーム支援者の会 FIRST COMMONSは快適・健康なゲームプレイ環境の障がい者グループホームをつくります。ゲーミング・グループホーム、『eGH(electronic Group Home)』という企画です。『eGH』設立には、大きく分けて3つの目的があります。
1.引きこもってゲームをしている方に同じ趣味趣向の仲間をつくってもらい、社会参加のきっかけにしてもらうこと。
2.ゲームに依存してしまっている方に、共同生活を通じて適度な距離感でゲームと向き合えるようになってもらうこと。
3.プロゲーマー・ゲーム配信者など、プロとしてゲームと向き合う夢を叶えられる住環境を提供すること。
それぞれの目的と障がい者グループホームがそもそもどんなところなのか、また構想するグループホームの詳細についてご説明します。
そもそも障がい者グループホームとは?
障害者総合支援法の中で定められた障がい福祉サービスのひとつで「共同生活援助」と呼ばれます。主に精神、知的、身体に障がいのある方が、地域のマンションやアパート、戸建て住居において、グループホームのスタッフの支援を受けながら、生活訓練を目的として日常生活を送る場所です。
障がい者手帳の有無に関わらず、「福祉サービス受給者証」があれば誰でも利用することができるので、FIRST COMMONSが提案するグループホーム『eGH』の利用を検討してみても良いのではないでしょうか。
いわゆる『引きこもり』と呼ばれる方の中には発達障がいや精神障がいのある方も多いので、そうした方が社会参加のスモールステップとして『eGH』への入居を検討するのも良いと思います。
障がい者の親御さんからのご相談で、よく聞く悩みがあります。
「うちの子は引きこもってゲームばかりしている。このままだと自分たちがいなくなったあと心配だ。」いわゆる障がい者の親なきあと問題についての相談のひとつです。
厚生労働省の調査によれば、16歳~37歳の「引きこもり」相談者184名のうち、149名(80.9%)になんらかの精神疾患が認められて、そのうち48名(32.2%)が発達障がいと診断されたというデータがあります。
私は、本人が好きなことに熱中していて部屋に閉じこもっていることについて、それ自体は問題ではないと考えています。自分のやりたいことを夢中でやることは素敵なことではないでしょうか。
問題となるのは、親なきあとに自立した社会生活ができなくなってしまう場合や、社会への恐怖から逃避するために引きこもってしまって、ゲームに依存し健康を害してしまっている場合だと考えています。そういった場合には本人の幸せのために、一歩踏み出すことが必要なケースもあるでしょう。
しかし近年、「引き出し屋」と称して、暴力的な手段で引きこもっている子どもを無理やり連れ出すような業者もいるようです。本人の望まぬような形で無理やり本人を変えようとしてもうまくいく訳がありません。
今回、FIRST COMMONSが提案するグループホーム『eGH』は、ゲーム好きという同じ趣味趣向の仲間が集まるグループホームです。ゲーム好きにとって、これほど楽しい環境はないでしょう。
単なる集団生活や就労先に急に飛び込んでいくことは、本人にとってとてもハードルの高いことだと思います。まずは本人が好きなことをテ