これは2021年9月30日に53年の歴史の幕を下ろした水族館「京急油壺マリンパーク」を3D化した「VR京急油壺マリンパーク」をつくろう、というプロジェクトです。
さらに、VR京急油壺マリンパーク内に「想い出館」をつくり、みんなの思い出やメッセージ、写真などを展示する空間も作ります。このプロジェクトでは、ただ建物の形を保存するだけでなく、思い出や想い、歴史も残す新しい時代のデジタルアーカイブを作ることを目指しています。
※このモデルには欠けや歪みがあり、低解像度なパイロット版です※
1)京急油壺マリンパークの3Dモデルの製作
写真測量(フォトグラメトリー)やレーザー測量などの専用機材を用いて、京急油壺マリンパークの水族館「魚の国」の展示室を3D化します。目標金額を超えた場合は、撮影範囲の拡大や3Dモデルのクオリティ向上を行います。
2)みんなのメッセージや写真・イラストを展示する「想い出館」の製作
皆様の思い出や想いが込められたメッセージ、京急油壺マリンパークで撮った写真を展示する「想い出館」作ります。
3)VR京急油壺マリンパークを公開します
1番と2番で作った空間を「VR京急油壺マリンパーク」として、インターネット上に公開します。公開は2022年夏を予定、このクラウドファンディングの支援者は先行体験することができます。
このプロジェクトには3つの意義があります。
1つは歴史的価値のある建物を保存する、という意義です。京急油壺マリンパークは日本の水族館の展示に「珍しい魚を展示するだけでなく、魚の生態も知ってもらおう」というコンセプトが込められた最初期の水族館です。今では当たり前になった「生き物の生態について学ぶことができる水族館」の原点とも言えます。
また、開館当時は東洋一の規模の水族館で、日本のレジャー施設の歴史という観点からも非常に重要な建物です。こうした建物を未来に残すことは、日本の歴史を残すことでもあります(『京急油壺マリンパーク50年史』より)。
2つ目は、京急油壺マリンパークに想い出がある人々がお別れを言う場を作る、という意義です。残念ながら今の時代は、新型コロナウイルス感染症の影響で人々が集まるイベントをしにくい状況にあります。そのため様々な事情で、京急油壺マリンパークの最後の時に足を運びたいという想いを抱きながらも、訪れることができない人がたくさんいます。
そうした人にも、このクラウドファンディングの機会を通じてこれまでの感謝や想い、思い出を伝える場を作ることは、今の時代の歴史ある建物の閉じ方のひとつなのではないかと考えています。
最後の3つ目は、閉館後も活用できる形で残すということです。私たちはアーカイブを作っただけでは不完全であり、活用されることが大切だと考えています。このプロジェクトを実施することで、例えばVR京急油壺マリンパークを使ったバーチャル水族館を作ったり、宝探しゲームなどのコンテンツを作ることができるようになります。
このクラウドファンディングでは、3Dデータ化するところまでを目指しますが、その先に未来の人々が活用できる可能性を開くことができるようになります。
このプロジェクトは目標金額300万円、All or Nothing方式(目標金額を上回った場合のみ実行)で行います。目標金額を達成した場合は以下の内容を実施します。
1.水族館「魚の国」の3Dデータ化
2.入口の展示物「ムカシオオホホジロザメ」の標本の3Dデータ化
3.館内の展示物「メガマウスシャーク」の標本の3Dデータ化