はじめに・ご挨拶
はじめまして、私は金属の専門商社に勤めております、細井と申します。
私は今まで産業装置メーカーに勤務し、この度、転職をして新たに金属、とりわけ銅を専門に扱う商社へ入社を致しました。
前職では新製品や新素材の開発にも携わり、様々な企業様と用途開発のお手伝いをしていました。
今度は自らが販売している金属材料を用いて試作、加工、製品化の全ての工程を手掛け、そしてこのページを見ている方々へ私の想いに共感をしていただきたいと思いまして、クラウドファンディングをこの度、手がける運びとなりました。
このプロジェクトで実現したいこと
私がこのプロジェクトを通じて皆様へ提供したい事とは『楽器の新たなる価値』です。
2019年末より、世界は大きく変わりました。今までは当然のように行われていた経済活動が1つのウィルスによって脅かされてしまったのです。
そしてそれは音楽の演奏も同じです。多くの愛好家や子供たち、そしてプロ演奏家がコンサートやライブハウスに行くことが出来なかったり、子供たちが演奏や合唱を披露する場やそもそも練習が出来ない日々が続いています。
それはとても悲しいことだと思います。
私には今後どのような世の中になるのか、想像もつきません。
しかし元の生活を取り戻した先に、新しい生活様式があり、そして同じようなウィルスや細菌によって生活が脅かされないためにも、日頃からの予防をするという考え方は一般的になると思っています。
そして今回のプロジェクトで提案するのは高い抗菌効果のある金属、銅の合金である『リン青銅』を使った『抗菌トライアングル』です。
『リン青銅トライアングル』について
『リン青銅トライアングル』とはどのような楽器なのか説明致します。
そもそもトライアングルとはどのような楽器なのでしょうか?
トライアングルとは金属の棒を2か所折り曲げ、三角形にした打楽器です。その形からトライアングルという名前がついています。
トライアングルは付属のビーター(金属製や木製の棒)で叩くと振動して音が鳴る楽器です。吹奏楽器と違い、比較的誰にでも扱うことが出来、音の大小も自在な事から、幼児教育や比較的低学年の音楽の授業などで使用されています。しかし楽器の性質上、音の大小の自由度の高さや、一定の音律(ピッチ)を持たない為、オーケストラ・・・特にクラシックでは音のコントロールや再現性に熟練を要し、打楽器としてはシンバルやドラムと同じくその曲の雰囲気や表現力に大きな影響を与える楽器でもあります。
そしてトライアングルには大小様々な大きさの物があり、その多くが鋼鉄で作られています。
鋼鉄とは鉄に炭素を加えた鉄の合金です。
鋼(はがね)、鉄鋼とも呼ばれており、人類にとって一番身近な金属の一種ではないでしょうか?
しかし私は音楽のように多様性があり、かつ創造性豊かな音の表現を1種類の材質では表現しきれないと感じています。
そこで通常は鋼鉄を使用するトライアングルが多い中、私が注目したのは、ばね性が高く、硬度も鋼鉄並みにある金属・・・『リン青銅』という銅の合金に着目致しました。
今回のトライアングルにはこの『リン青銅』を使用しております。
『リン青銅』の加工性の良さと金属としては柔らかすぎず、硬すぎない硬度、そして銅の持つ高い『抗菌力』に期待をして試作を始めました。
そもそも青銅は非常に歴史の古い金属で、人類が鉄を利用する以前から使われてきました(紀元前3000年ごろ)。その後、現在に至るまで様々な物へ利用されてきましたが、