ご挨拶
皆様、はじめまして。北海道の白老町で森林ガイドをしています、野田和規です。自然の面白さを白老を中心に全国の森から学び、ガイドとして伝えています。
一緒に『野草民泊』プロジェクトを運営する仲間と共に、野草や自然に対する想いを綴りました。
長文ですが、読んで頂ければ幸いです。
一本の野草に詰まる、自然の仕組みと神秘
佐賀出身の僕が北海道の白老町で『野草民泊』を作る。
その理由は「できる全ての角度から、自然の面白さを伝えたい」という想いからです。
全ては大学生の頃、自然に対する興味を強く意識したことから始まりました。興味を抑えきれず、アドレスホッピングな生活をしながら、香り・自然農法・文化人類学など様々な専門家の方から直接学ばせて頂く日々。
そんな暮らしの中で出来たご縁から白老町を訪れ、地域おこし協力隊として森林をガイドするようになりました。そして、ガイドとして地域の自然を学ぶ中で森林に魅了されてしまいました。
見れば見るほどに美しい自然。
そしてそこに無駄なく秘められている合理的な仕組みの数々。
「ある場所に一本の野草が生えている」
たったそれだけのことが教えてくれる、自然の摂理と神秘性。
今はその面白さをガイドとして伝えながら、探究を続けています。
自然の仕組みを暮らしに取り入れ始める
一年かけて白老町の色々な野草に触れて行くうちに、家の中にも野草がたくさん集まってきました。
そして自然の仕組みを野草から学ぶ中で、「これは普段の暮らしに活かせる」と思わせる様々な活用法があることが分かってきました。
クマザサは入浴剤として優秀ですし、お茶になる野草も様々。
飲める樹液がたくさん取れる木もあれば、アロマオイルを抽出できる木も生えています。
こうしてお茶や入浴剤、
エッセンシャルオイルにフローラルウォーター、
更には調味料まで作って、家の中でも自然を楽しむようになりました。
森でも宿でも自然を楽しめる場所を作る
家の中には野草や、野草で作ったモノがだんだんと増えてきました。
湧水を汲んで来て、野草茶を淹れる。
お風呂に手作りの入浴剤を作って入れる。
そんな暮らしを送って得られるもの、それは自然との関わりが家の中にまで広がって来るような感覚でした。野草や森について理解し、理解に基づいて野草を再構築して、生活に活かす中で更に理解を深める。
気づけば、自然を楽しむ新しいサイクルが生まれていました。
この感覚はある確信に変わります。
それは「民泊を開けば森の中だけでなく、宿の中でも自然を楽しむ場所を作れる」というもの。
その確信は今、『野草民泊』として形になろうとしています。
北海道・白老町の自然を、森と家で楽しむ『野草民泊 野だて』
白老町の森が見せる美しさと豊かな恵み。
それは四季に応じて、時には四季よりも細かく変化して楽しませてくれます。
新芽が芽吹き、アカゲラをはじめに様々な鳥がさえずる春。
緑が深まり、冷えた野草茶を片手に森歩きやアウトドアを楽しめる夏。
葉っぱが鮮やかな紅葉になり、クルミや栗といった木の実も取れる秋。
トドマツが油を蓄え、アロマオイルやフローラルウォーターを届けてくれる冬。
そして、シラカバやカエデの樹液が取れ始める冬の終わり。
今の季節は樹液でコーヒーも淹れたり。
『野草民泊』は、そんな四季を「ガイド」と「宿の中」の両面から楽しむ場所になります。
また、白老町には自然を活かしている人が大勢いらっしゃいます。
そういった場所は、地元の人しか知らないお店。
そんな所も案内できます。
白老町の自然。
その神秘と、人との関わり。
これを五感で楽しめる場所を自然に無理のない形で作る。
そんな野草民泊を私たちは『野だて』と名付けました。
野点(nodate)は、野原で行うお茶のこと。
フリースタイルでありながら、振る舞いの難しい茶会です。
一方で、野草茶の様なお風呂を作っているのが野草民泊。
そんな「お風呂を点てる」様子に野点の様子を重ねて、『野だて』としました。
『野草民泊 野だて』について
季節の自然ガイドとセットでご宿泊がおすすめ。
森の中と宿の中での自然体験を楽しめます。
お部屋は3部屋。
1.クイーンサイズのベッドを置いた部屋(1~2名)
2.ベッドが3台のお部屋(~3名)
3.和室(~3名)
全部屋にポットと野草茶を置いております。
お風呂に入る際には野草を配合したバスソルトをお使いいただけます。
その他にも、宿の中には様々な野草を活用した商品や革製品が置いてあります。また学術書から哲学書、マンガまで様々な本を揃えています。
その他にも…
庭にはたまに野生の動物たちが遊びに来てくれます。
北海道ならではのきつね、エゾシカ、たぬきに、野だて