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まちの文化財を守りたい。 国登録有形文化財 旧森田銀行本店をBarとして活用
4 ~ 5 分
まちの文化財を守りたい。
国登録有形文化財 旧森田銀行本店をBarとして開店
文化財を「使って守る」新しいモデルを作ります。
三国湊の歴史を物語るまちの宝「国登録有形文化財 旧森田銀行本店」をBarとして活用し、「使って守る」という新しい文化財保護モデルをここ三国から提唱します。
九頭竜川の河口に位置する坂井市三国町は、古来より越前の玄関口ともいうべき経済の要港として発達してきました。その三国湊にあって中世以来、湊の発展を支えてきたのが、北前船による廻船業を生業とした豪商たちで、その中のひとつが森田家です。
明治時代になり廻船業の衰退を察知した森田三郎右衛門は、1894年(明治27年)に森田銀行を創業し、業種転換を図りました。森田銀行は確かな信用のもと、県内上位の優良な銀行に成長します。そして、1920年(大正9年)この建物が新しい本店として落成しました。
外観は西欧の古典主義的なデザイン、内部は豪華な漆喰模様があります。細部のデザインや技術へのこだわりは建築思想の質の高さの表れであり、県内に現存する鉄筋コンクリート造の最古のものです。設計技師は横浜市開港記念会館や長崎県庁も手がけた山田七五郎氏。大工棟梁は地元の四折豊氏です。
森田銀行はその後、福井銀行と合併し、近年まで福井銀行三国支店として営業されていました。1994年(平成6年)坂井市(旧三国町)の財産となり、詳細な調査を踏まえて復元保存工事を行い、平成11年7月より一般公開しました。坂井市は、この建物を三国湊繁栄をしのぶ大切な文化遺産として保存に努め活用を図るものです。なお、この建物は平成9年12月に文化庁の登録有形文化財に指定されています。
(引用:旧森田銀行本店HP)
内部の様子
(引用:YouTube)
●取組の背景
従来、文化財保護とは「手を加えないこと」と認識されてきました。
しかし、このやり方ではまちの遺産を守ることができないことに、今地域は気づき始めています。文化財に手を加えないということは、一方で生活シーンに入ってこないということです。見ることのない、触れることのない、立ち入ることのないもの、果たしてそこに関心は生まれるでしょうか。
これからの時代、まちの宝である文化財をどう次の世代に継承していくかは、日本中の地域が抱える大きな課題です。歴史・文化・風習が多く残るここ三国においても同様に、地域社会総がかりでこの課題と向き合う時が来ました。まちの大切な宝である文化財の価値を、より多くの方、世代に関心を持ってもらい、そして知ってもらいたい。これからまちの文化財を後世に繋いでゆくには、市民自身がまちを知り、関心を持ち、活用しながら守ることが必要です。
まちの文化財が、観光振興の場として、市民の憩いの場として活用され、多くの人に愛されながら引き継ぐことができたら…。
「守る」ことは、「活用する」こと。
地域の遺産を守ってゆくという全国的な課題に、私たちは新しい一石を投じます。
●このプロジェクトで実現したいこと
北前船の寄港地として、江戸から明治にかけ大いに賑わい発展した三国湊。この町の発展を支え続けた旧森田銀行本店(国登録有形文化財)は、その当時の面影をそのまま残しつつ、今でも地元住民にとっては特別な場所として受け継がれています。
中世以降、長きにわたり三国湊の発展を支えてきた森田家。その森田家が創業した森田銀行の建物は、今