2021年春、ガーナのアブイ・チタ村に小学校に続き中学校の開校を
日本で子どもたちに将来の夢を聞くと、何通りの答えが返ってくるでしょう?
アフリカの中でも識字率が低い西アフリカ、ガーナの中でも貧困世帯が多い
アブイ・チタ村の子どもたちに聞いてみました。その答えは10通りほどでした。
その背景には身近にいる大人たちの職業の種類の少なさ、そして、自分の家族や
村の外の世界を知る機会の少なさが大きく影響しています。
私たち、認定特定非営利活動団体Doooooooo(以下、NPO Doooooooo)は
2018年にこのアブイ・チタ村に公立の小学校と幼稚園を建設しました。
現在、380名以上の子どもたちが通っています。
子どもたちにとって、学校は自分たちの世界と夢を広げる貴重な場所となっています。
しかし、この村には中学校がありません。
他の地域の中学校に通うにも歩いて片道2時間かかることから、子どもたちの多くは
学校に通うことを諦めてしまいます。現在中学校に通うことができている子どもたちは
Doooooooo Schoolの卒業生の2割にも満たない状況です。
子どもたちが引き続き自分なりの夢を探し、見つけ、実現するまでのステップを
「みなさま」と共につくっていきたい。
そんな想いからNPO Dooooooooは2019年より中学校の建設をはじめました。
2021年春に開校し、子どもたちを迎え入れることを目指しています。
アブイ・チタ村の学校建設現場の様子
2018年に開校した公立の小学校・幼稚園 Doooooooo School
アブイチタ村はガーナの北東部に位置する、広大なボルタ湖に面し、ガーナでは珍しく山もあり、緑豊かな美しい地域です。 約1000人の人々が暮らしています。
家は、土壁に茅葺屋根が一般的で、電気は通っていますが水道はなく移動手段も徒歩のみ、という貧しい村です。
そのため、私たちが2015年に訪れたときには学校もありませんでした。
明日を生きるため、小学生に満たない程の子どもたちが、親の農業を手伝ったり、マーケットへ出稼ぎに行くなど、学校に行くことなく働く日々が続いていました。
その後、村人たちとコミュニケーションを交わす中で、「子どもたちに教育を!」と願う大人が多いことが分かりました。しかし貧困から、その願いが叶えることは難しい状態です。こうした村人たちの思いを受け、「もし、自分の子どもが学校に行くことができなかったら」と、その状況を我々は想像し、彼らの願いを叶えるため、そして子どもたちに教育を届けるため、「この地に学校を建てよう!」と決意しました。
この想いに共感き、多くの方々にご支援いただいた結果、2018年にこの村にDoooooooo Schoolという公立の小学校と幼稚園を建設、開校することができました。
Doooooooo School開校式に子どもたち、村のみなさんと撮影した集合写真
小学校を卒業しても学び続けたい、学ばせてあげたい
開校から2年間、学校運営が、常時順調に進んでいたわけではありません。
しかし、私たちだけではなく、村の方々、国・自治体を含めた「みんなで作る・育てる学校」という建設当初から目指してきた学校の在り方の実現に向けて、1つ1つ問題に対処してきました。
ガーナでは、子ども達を仕事、家事、育児の労働力としている家庭が、特に地方地域では非常に多くなっています。子どもたちの親世代もそのような家庭環境にあった人々が多いことから、そもそも親世代が学校に子どもを行かせること、教育