常に話し合い、実践してきました。
2018年秋にこのプロジェクトを思いついた慶さんは、今日まで常に言い続けてきた事があります。
“子どもたちにとって絶対に良い”という点に関しては、土のグラウンドより人工芝のグラウンドの方が良いということは明らかであると思います。
そればかりか本校グラウンドの水捌けの悪さは長年の課題でありました。
水たまりだらけのグラウンド
運動会開催を前に水抜きをする高校生たち
本校の卒業生であれば、上の写真たちはお馴染みの光景ではないでしょうか。
一度まとまった雨が降ると完全に水が抜けるまでにシーズンによっては1週間以上かかります。
そうなると運動会はもとより、体育の授業や部活動にも大きな影響を及ぼしているのが実情です。
そういった状況を踏まえ、今回の工事では
・人工芝敷地内を排水に特化した仕様にし、雨が止めばすぐにでも使えるよう整備し
・人工芝敷地範囲外も砕石仕上げを施すことによって、流れ出る雨の排水処理を最大限フォロー
することで、長年の課題を解決できることが期待されています。
本プロジェクトは朝鮮学校の子どもたちのみならず、近隣の皆様がご利用いただける地域貢献の場、新たな交流の場になることを目指しています。
“地域貢献になる”という理由は、学校が利用していない時間を有効活用することによって、地域における様々な問題を解決できると思ったという、慶さんご自身の2つの経験によるものでした。
ひとつは、お子様を地域のサッカースクールに通わせていた時の経験です。
グラウンドが水戸市郊外に位置しており送迎も一苦労なばかりか、国道沿いにあるため、非常に混み合う夕方の退勤時間帯に直撃するというストレスは容易に想像ができるかと思います。
その際、水戸市中心部の好立地に位置する本校のグラウンドが人工芝であれば間違いなく需要が高いであろう、また多くの方にご利用いただけるのではないかという問題意識を持つようになったことがきっかけでした。
その問題意識(仮説)は推進過程で実証され、地元のクラブチームや高校サッカー部等より数多くの問い合わせをいただいており、今後定期貸出契約などの希望が増えていくことを見込んでいます。
部員数が足りない中でも、公立高校との合同チームで活動する高級部サッカー部。定期的に合同練習も行っている。
年末恒例イベント「青商会サッカー部蹴り納め」。ここには多くの日本の友人も参加し交流を深めている。
そしてもう一つ、近隣に数カ所ある保育園の存在でした。
本校在学生にも近隣の卒園生が多く、現在も兄弟や本校職員の子どもたちが通っていて日頃から本校との交流・連携がございます。
昨今のコロナ禍による影響や安全性の問題など、保育園児の「お散歩コース」が昔に比べて制限されているという悩みを伺う機会がありました。
人工芝グラウンドに散りばめられる緑色の樹脂チップは従来の黒ゴムチップに比べ、温度の上昇を軽減するばかりか、赤ちゃんのおもちゃ等にも使用される素材であるため、非常に安全で健康にもやさしいフィールドになるので、そのような活用方法も生まれてくるのではないかと期待をしています。
保育園が抱える悩みはきっかけのひとつでありますが、コロナ禍の終息を見越し、今後保育園のみならず地域の様々な用途で利用したい団体に対し積極的に開放・貸出をすることによって、地域のみなさまとわたしたち在日コリアンとの新たな交流の場を、ここ水戸に作ることを目指します。
本プロジェクト実現のため、