思います。
まろやかで渋みの少ない、深緑色の“深蒸し茶”も好きですが、
この地の土壌や気候で育つ、この香りや味わいのお茶を、
生まれてからずっと飲んで親しんできたこのお茶を、絶やしたくないと思っています。
お茶作りをしながら、子供達を育て、茶畑と茶工場を守り続けていきたいです。
[うちの茶工場]
我が家は、茶畑の栽培〜製造〜販売までを家族で行ってきましたが、
コロナ禍で売上減が続き、
地元の産直市場での売り場も限られた小さなスペースの中でしか販売できず、
年々、経営は厳しさを増してきました。
そのような厳しい状況が続く中で、
令和3年7月豪雨による土砂崩れによって、
茶畑も大きな被害を受けました。
〔上の畑の柿の木もろとも崩れ落ち、大量の土砂が茶の木の上に覆いかぶさってしまいました〕
この茶畑は、数年前に茶畑を改植して、新しい品種“つゆひかり”を植えた山間にある茶畑です。
ようやく茶の木が一人前になり、昨年春からお茶が摘めるようになったところで、
「これから良いお茶ができるぞ…」と思っていた矢先でした。
山間の茶畑へと続く、軽トラ一台がやっと通れる位の細い道も、
土砂崩れによって何箇所も道が塞がれてしまいました。
〔歩いて向こうへ行くこともできなくなってしまいました〕
その被害の大きさから、今もまだ復旧には時間がかかる状況です。
近年、山間の茶畑でもイノシシが出没して、
茶畑を掘り起こしたり、茶の木の上を横断して、折ったり裂けたりする被害が出てきました。
〔うちの幼木園の周り。度々イノシシが侵入して、土を掘り起こし、だんだん畑が荒れつつあります〕
私は、この地が大好きで、小さな頃から山や茶畑で遊んだりしていました。
ここ松江でも、農業をやる人が減ってきていて、農家さんの高齢化も進み、
作り手がいなくなった畑は荒れていき、徐々に荒れていく里山も増え、
とても悲しく、寂しく思っています。
[1月〜2月、大きな杉の木や雑木を伐採して、里山を守ろうとしています]
そして、今年7月12日に線状降水帯の影響で短時間に大雨が降り、
50年振りに自宅と茶工場の近くにある河川が氾濫し、床下浸水に遭ってしまいました。
茶摘機や草刈機、生葉コンテナ等、
お茶を作るために必要不可欠な機械や道具が、何台も水没してしまいました。
〔水が引いた後、堆積した泥の撤去や汚れてしまった機械類の洗浄作業に追われた日々〕
激甚災害に認定されたものの、
我が家の浸水した機械や道具は、島根県の災害補助に対して、金額的に満たないものばかり…。
全て自己負担で買い替えが必要になってしまい、
水没で壊れて使えなくなった数々のものを合わせると、
個人経営の農家としては、来年以降お茶を作り続けていくことが、金銭的にとても厳しい状況です。
このプロジェクトで実現したいこと
2021年の新茶シーズン(4月上旬~5月下旬)は、
低温や長雨による天候不良によって、せっかく出た新芽が生育不良になったり、
霜害を受けて、大幅な減産・減収という厳しい状況となりました。
今まで“お茶”を事業の柱としてきましたが、
お茶の委託加工が年々減り続け、“お米”“蕎麦”の栽培を増やすようになってきています。
私は幼い頃から飲み続けてきた“うちのお茶”を守り続け、
新しい事にもチャレンジしながら、三人の子供達を育てていきたいと思っています。
〔お米の種まきに備えて、育苗箱に育苗マットを敷くお手伝い〕
今年は、度重なる大雨や高潮で、育て