い魅力があると、今までの活動から確信しています。
具体的にその魅力とは、
▶︎授業中の秘密の手紙のようなワクワク、非日常感の演出
▶︎相手の言葉を受け止め、自分の言葉を分かりやすく伝える楽しさと難しさ
▶︎「声」が使えないもどかしさにある新しい価値観の創出
「しずかにうるさい、紙の上で」というキャッチフレーズはまさにこの魅力を表しています。
共同代表の一人である金子が運営している、筆談カフェ「桐林館喫茶室」
当初は”筆談”ではなく、珈琲やカレーが人気のカフェとして賑わっていました。
コロナの流行により休業を余儀なくされたのは、2020年4月。
奇しくも、前オーナーから金子にカフェを引き継ぐタイミングでした。
そこから数ヶ月の休業期間、コロナ禍で”生き残る”ための策を検討。
コンセプトをガラリと変え、音声オフの「筆談カフェ」として、2020年8月に再開しました。
一ヶ月程は、客足もまばらで「音声オフ」「筆談」と聞いて帰ってしまうお客様も目立ちました。
転機は新聞取材。掲載後、いくつかのメディアで取り上げられ、多くの反響をいただきました。
ろう者や難聴者といった”当事者”のお客様が増えたのもこの頃です。
当事者のお客様はリピート率も高く、それは”筆談カフェ”の存在意義を示す一つの指標と捉えています。
とはいえ、コロナ禍以前の集客には程遠く、経営的にはシビアな状況でした。事実、休業前と比較すると、売上は1/3〜1/4程度に落ち込んでいます。
体験価値を担保する=ゆったりと静かな空間で”筆談”を味わってもらうためには、クオリティの高い商品提供や人数の制約が必要となります。
売上重視の端的な、コスト面や回転数を増やす戦略は裏目に出てしまうのです。
それでも、”筆談カフェ”として継続できる兆しが見えたのは、mojiccaの前身である「筆談Labo.」との出会いにあります。
同じ目線で、筆談を推していける仲間ができたこと、そして自身が、筆談を必要とする”当事者”であることは何よりの強みでした。
今年3月に行われた「筆談Labo.」としてのキックオフイベントでは、多くの人に興味を持っていただきました。それは数字にも表れ、8月の再開以来、一日の売上額を大幅に更新。
”筆談”はブランディングのツールとしても活用できる、という確信を持つことができ、mojiccaの早期設立にもつながりました。
今後も会社として、コロナ禍での経営の向上をサポートすべく、筆談カフェと共同していく予定です。
”コロナ禍”と言われる状況になり1年半が過ぎようとしています。
ワクチン接種も開始されましたが、感染予防を講じながらの生活はしばらく続いていくと予想されます。
先述した、感染対策の一つが「黙活」
マスクのない状態では音声会話を控えることが推奨されています。
カフェなどの飲食店など、本来ならおしゃべりを楽しむはずの場で、「黙食」と称し、他者と距離を取り「コミュニケーションを諦めて」いるのです。
けれども、筆談は音声オフの状態=黙活をしながら、交流を図ることができます。
まさに、コロナ禍にフィットしたコミュニケーション方法です。
筆談を幅広く飲食店や企業、教育機関に広めて行くことは、マイナスになった経営や運営を好転させるきっかけにもなると考えます。
”筆談カフェ”だけに特別なツールではありません。
紙とペンさえあれば、どのような業種でも「コミュニケーションを復活させる」ことができます。
mojiccaの活動は、コロナ禍でも「コミュニケーションを諦めない」支援でもあるので