前の社会情勢です。
ミャンマーではクーデターで全権を掌握した国軍が市民による抗議デモや不服従運動の弾圧を強め、社会への混乱が今日も継続的に広がっています。
多くの銀行が閉鎖され、企業の支払いや個人の預金引き出しができないなど、金融システムはすべて停止状態にあり、同国では海外に住む親族からの送金に依存している国民も多くいます。輸出入の大半は停止し、工場なども閉鎖されています。
WFPミャンマー事務所の発表ですと、今後失業者がさらに増加し、食料を入手できなくなるとし、差し迫った苦難を和らげ、食料安全保障の悪化を防ぐため協調対応が今必要であると世界に訴えています。
ファッションデザイナー・渋谷ザニーの生家の檀家の僧院が、児童養護施設として、ストリートチルドレンの保護と教育に尽力されており、僧侶等と共に地域に暮らす人々の生活を支援するために設立されました。
信仰ある地域の人々からの僧侶達への御布施だけで、子供たちを養ってきた同僧院も、未曾有のコロナ禍とミャンマー国軍によるクーデターと言う想像を絶する事態に直面し、十分に僧院で暮らす子供達の養育を維持できないでいます。
国連世界食糧計画 / WFP の発表から知ることができるように、ミャンマーに住む人々は激動の社会情勢の中、一刻一刻と飢餓の危機に晒され、恐怖と戦っています。
上記写真は当基金が設立発表から数週間の間に、支援を開始した人々の現地での様子です。軍部当局からの締め付けにより、プライバシー保護の観点から、肌や衣服の色彩を判別できないようにと、モノクロにして加工し、更に個人の特定ができないように星で顔と表情を隠しています。海外から支援を受けていることが軍部や秘密警察に伝わると弾圧や拘束の対象となるため、このような加工を施しています。
また急遽、人権団体の政治犯支援協会(AAPP)と エーヤワディー・ニュース・マガジン(The Irrawaddy)の情報提供により先の弾圧で負傷し、骨折または切断を余儀なくされた者の医療費と生活費を基金として支援しています。障害持つ患者が政治犯として拘束された事例があるため医師の診断書には交通事故、転落事故と記載されています。
私・渋谷ザニーとしまして、現代に於いて、慈善活動というものは、偉大な財団でなくとも、国際的な協会でなくとも、一個人の考えとアクションで成立するのが、現在の慈善活動の可能性だと考えています。個々のチャリティー・プロジェクトに対し、個々で資金調達を行えるクラウドファンディングがそうであるように、私的な活動の中で多く行われています。慈善活動という価値観は、個人の社会的責任であったり、企業の責任としての社会貢献であったりと、様々な意識の中で構成されています。人は歳を重ねるたびに、「人は人のために生きている」ことを深く実感させられます。 16年のファッション業界でのキャリアの中で、細やかではありますが私も幾つか様々な慈善活動に参加しました。それ等の社会経験は、私を開眼させてきました。
2009年、私が24歳の時 UNIQLOの” UT – Charity Project “のメンバーに選出され、おこがましくも建築家の安藤忠雄、音楽家の坂本龍一、芸術家の草間彌生らと共に同チャリティー・プロジェクトへ参加しました。その後、影響を受けUNIQLOとのプロジェクトを期に、ファッション企業とのチャリティー活動を積極的に活動してきました。2013年には、GQの姉弟関係となるVOGUE誌主催のファッションイベント ” Vogue Fashion Ni