皆様初めまして。小野弘樹と申します。
私は以前、加工食品の卸売業に従事していました。
ある時、延楽梅花堂の乗松祥子(ノリマツサチコ)さんの著書「100年の梅仕事」を読んで感激し、若手社員に講演をお願いしたことから乗松さんとのお付き合いが始まり、週末時間があるときに梅仕事をお手伝いするという状況が数年続いていました。
乗松さんが作る梅肉エキスや梅干しのパワーに次第に魅了され、たくさんの人達に愛されていること、そしてこの昔ながらの梅仕事が徐々に失われつつあることを知りました。このまま作り手が消えていくのは日本の食文化の損失だと感じた私は2019年に務めていた会社を退職し、延楽梅花堂の活動を支援する「杉田梅WORKS」という個人会社を設立しました。
乗松さんは現在80歳。産出量が少なく「幻の梅」と呼ばれている杉田梅を守らなければという一心で、梅仕事を50年以上続けています。
乗松さんから伝統の梅仕事を継承しつつ、ネットショップやSNSで杉田梅の魅力を発信してきましたが、もっと多くの方に杉田梅の素晴らしさ、また現状と未来に向けた活動を知って頂きたいと思ったのが、「杉田梅を守り育てる会」を立ち上げたきっかけです。
◆杉田梅を守り育てる会(杉田梅WORKS)
◆ Instaglam @sugitaume
https://www.instagram.com/sugitaume/
①【杉田梅を守りたい!】次世代へ持続可能な環境作り
杉田梅は品種改良されていない野梅系。収穫できるほどの梅林は小田原のごく一部にしか残っていないため「幻の梅」と呼ばれています。延楽梅花堂では樹齢100年〜200年余の古い梅を中心に仕入れさせていただいています。
しかし、近年の地球環境の変化により全国的に梅の収穫高が不安定な状況が続いています。品種改良を一切していない野梅系品種である杉田梅は、今のところ安定した収穫ができているものの、毎年取れる時期がどんどん早まってきており、温暖化の影響をひしひしと感じています。
また、農家様も高齢化してきており、お互いに助け合って良いパートナーシップを続けていけるような体制作りも必要です。今までは乗松さんが1人で梅仕事をしていたので扱える量も限られていましたが、より多くの人にお届けしていくためにも梅の収穫量を増やし、製品の生産量を増やす体制作りをしていきたいと考えています。今回のクラウドファンディングでは、梅林の環境保全や梅の調達や人員を確保するための活動資金として有意義に活用させて頂けたらと思っています。
②【新しい杉田梅を育てたい!】熊本県・阿蘇の梅林計画
今ある梅の木の保全活動だけでなく、新たな杉田梅の植樹にも力を入れて進めていきたいと考えております。この度、20年前まで阿蘇名産の赤牛(あかうし)を育てていた山の土地に杉田梅の木を植えても良いとの話を頂きました。
初めて植えた杉田梅の苗木も、おかげさまでこの春に無事に発芽したとの連絡を受けました。これからさらに植樹を増やす計画をしています。そのためには苗木代や、杉田梅を見守り育てていくための阿蘇の梅林の運営費が必要な状況です。梅の実が収穫できるようになるには7年から10年と言われているので阿蘇産の杉田梅ができるまで楽しみにお待ち頂けると幸いです。
③【杉田梅を知ってもらいたい!】”梅自然塾”の設立
これまでの梅仕事の中で自然の大切さを勉強してきた乗松さん。昨今の環境破壊