っと楽しくなると思い、「“遊べる畑“づくりプロジェクト」を立ち上げました。みんなでワイワイ集い、農作業をして、アスレチックも作って、子どもたちが思いっきり遊べる居場所にしていこうと考えています。
「子ども食堂」に来たN子さん(16歳)は、朝なかなか起きることができず、中学校は不登校気味のまま卒業。本人は通信制か定時制高校に行きたかったのですが、親からは全日制でなければ学費は出せないといわれて就職しました。
しかし、頑張って朝起きて職場に通っていたものの、朝礼で嘔吐してしまい(おそらく起立性調節障害)、コロナじゃないかとの中傷を受け、居づらくなり退職。
アルバイトの相談を受けたのを機に、不登校の小中学生だけでなく、N子さんのような困難な状況にある高校生世代の若者にも、社会とつながり、自立に向けて充電できる居場所を提供できたらと思い、2021年5月、「みんなの居場所 ラピュタすずか」を立ち上げました。
埼玉県で生まれ育ち、東京都や福岡県で子育てをしてきた私にとって、4年前に移り住んだここ三重県鈴鹿市は、子育てしにくいなと感じる街でした。
子どもが日曜祝日や夏休みに一人でも気軽に遊びに行くことができる「児童館」が各中学校校区にすらなく、ランドセルを置いたまま小学校で夕方まで遊ぶことができる「放課後子ども教室」は常設されておらず、小学生向けの大型遊具のある公園も少なく、夏休み中も、親がどこかへ連れて行かなければ遊びに行ける所がないという状況で、実家も遠くにあるわが家は本当に困りました。
中学生だった娘も、受験勉強しようにも、図書館内にある市内に1つしかない図書館は開館と同時に席が埋まってしまい、週末は夕方5時に閉館するため、ファーストフード店や大型スーパーの回廊で友達と勉強していました。学生の頃、夜8時9時まで図書館や公民館の学習室で勉強できる環境にあった私は、地域によって子どもを取り巻く環境があまりにも違うことを知って驚きました。
昨秋のこと、わが家の近くで、平日の昼間に制服を着て自転車にまたがったまま、タブレットを見て時間を潰している外国籍の女子中学生を見かけるようになりました。
何度目かに見かけた際に、「学校に行きづらいの?」と声をかけると、その女子中学生は「学校には行きたくないけど、家にいると、お母さんに怒られるから」と答えて、身の上を話してくれました。
母子家庭で、両親ともに外国人。鈴鹿には半年前に引っ越してきたばかりで、しかも転校早々コロナ禍により学校は1か月半休校。離婚して隣町に住むお父さんからの養育費の支払いは滞りがち。お母さんは工場とレストラン、2カ所の職場を掛け持ち‥‥。
何度かわが家に来て話をした後、中学校に一緒に付き添い、市の適応教室へつなげることはできました。
しかし現在、他の自治体の中には、児童館に中高生のための学習室や音楽スタジオといった施設を設けたり、演劇やスポーツ大会等の中高生向けのプログラムを実施したり、開館時間も夜間まで延長するなど、”中高生の居場所づくり”に力を注いでいるところが数多くあります。東京には中高生専用の児童館もできました。
もし鈴鹿市にも、児童厚生員が常駐し、不登校の中高生も気軽に立ち寄れるような児童館があったなら、女子中学生が一人ぼっちで、雨の日も外で時間を潰すことはなかったかもしれません。スタッフに親身に話を聞いてもらうことで、もっと早く何らかの支援につなげることもできたかもしれません。
このような状況を少しでも変えられたらと思い、2020年1月、友人や当法人の仲間と共