それは、自分だけの「取扱説明書」を作ってもらうことです。
自分の身体を自分で読み解ける力をつけるきっかけになれば、もう言うことはありません!
身体を変えるためには、自分自身が自分を知ることが、どんなことをするよりも近道になります。
何より、どういう生活をしてどういう食事をとり、ストレスの有無でどう体調の変化が出るのかわかるようになると、自分の取扱説明書ができたようで、どんな状況でも安定した生活を送れるようになります。
それは不調が出ない、病気にならないということではありません。
ただし日頃から自分に意識を向けておくと、日常の些細なサインに気づけるようになる。
そうすると当然早く対処することができます。
いつもより肩が凝る。
いつもより胃腸が疲れてる。
いつもより肌が荒れている。
まずは症状を淡々と受け止める。(手帳に書き留める。)
そして日常を振り返り、コツコツ出来ることをする。
その積み重ねで対処法を知っていく。
この繰り返しによって、症状が出ても無闇に慌てる必要がなくなります。
「症状が出ても大丈夫。」
これは、自分で自分の整え方を知っているからこその自信です。
これは漢方でいう「未病」の本質です。
日常の小さな症状(サイン)に気づき、対処をすることは予防医学である漢方の基本です。
些細な体調の変化を知ることで大きな病気を未然に防いだり、早期発見にもつながります。
◆手帳は「病気の記録」ではない
ここで一つ注意点があります。
この手帳は、身体の不調だけを書く手帳ではありません。
体調が良いときも、ぜひ書いて欲しいのです。
この手帳は、書くことを通して、自分の身体のリズムを知り、自分の身体に向き合うための手帳です。
良い時もイマイチな時も、自分のバイオリズムを知るための大切な情報です。
例えば・・・
生理中に無理をすると疲れが抜けにくいな。
生理前はイライラよりも不安感が多いかも。
排卵日付近はだるくて眠くなるかも。
これは現時点での自分の傾向ですよね?
ただ、年月を重ねてじっくり観察すると、こんな傾向も見えてくるはずです。
生理中は早めに寝ると調子が良い!
生理前の不安は、生理が終われば忘れる程度のことが多い!
排卵日付近は、スケジュールを詰めこまないほうが生理痛が気にならないかも。
こうして、自然と自分の身体が必要としている暮らし方が掴めてきます。
こんな風に、自分だけの「取扱説明書」を作ってほしい。
繰り返しますが、自分の身体を自分で読み解ける力を、伝えて行きたいのです。
長年カウンセリングに通って下さるお客様の厚みがあるカルテを見て思います。
このカルテには、お客様が自分の身体を向き合ってきた大切な歴史が詰まっているなと。
この手帳も同じです。
自分自身が自分の心と身体のために向き合ってきた記録は、かけがけのない大切な財産となるのです。
◆手帳に書く時間は自分と向き合う時間です
アプリでの体調管理が主流の中、どうして手書きなのか?
それは自分に意識を集中するきっかけにして欲しいからです。
自分の手を使って、文字にして「書く」「記録する」という行為は、自分の体調を丸ごと受け入れるということ。
「今日の体調はどう?」
「今日はどんな気分だった?」
そう自分の身体に意識を向け、労わる時間はありますか?
たった5分でも、この時間を作ることは健康で美しく生きるための第一歩に繋がります。
身体は正直だということは誰でも一度は体験していること。
身体の中か