摂食障害をはじめ、心の不調を感じやすい女性たちが働く場をつくりたい!

摂食障害をはじめ、心の不調を感じやすい女性たちが働く場をつくりたい!
私たちは心に不調を感じやすい方の働く場として、2021年5月に女性限定の職場&居場所「からこ舎」を石川県野々市市に設立しました。自分のペースで無理なく働ける「からこ舎」は今までにない新しいスタイルの職場になるでしょう。これから運営の安定化を模索していくにあたり、応援をぜひよろしくお願いします。

「からこ舎」のコンセプト

「からこ舎」の運営スタッフは、摂食障害の支え合い活動をおこなう「NPO法人 あかりプロジェクト(2012年設立)」のメンバーが母体となっています。長年培ったノウハウを基に摂食障害に限らず「心に不調を抱える女性たちが安心して働ける場」をつくることを目的に、福祉サービス事業所(B型就労継続支援事業所)の枠組みを用いて設立されました。

「からこ舎」は、くつろげる雰囲気のちょっとお洒落な一軒家。そこでコーヒー豆の焙煎、袋詰、パッケージング、営業、販売などを行いながら、オリジナルコーヒーを作り、提供します。作業は自分のペースで大丈夫。心の不調や気分に波があっても補い合える体制と「お互い様」と言い合える雰囲気があります。

無理することなく、その時々のそのままの状態で、心地よく居続けることができる職場兼居場所のようなものを目指していきます。

ごあいさつ

「からこ舎」代表、「NPO法人あかりプロジェクト」代表理事 山口いづみ

 私は13歳の時から、中学校から帰宅すると大量のおやつを食べるのが止まらなくなりました。そこから大学卒業まで過食、社会人になってからは過食嘔吐の症状に苦しみました。どうしても食べずにはいられない、頭ではおかしいと分かっているのに、抗いがたい衝動が日に何度も襲ってきて、泣きながら暴食していました。そして「自分が意地汚いからだ。弱いからだ」と自分を責めていました。今思えば、ケアが必要なのにムチを打っている、そんな状況でした。ラクになったのは30歳の時。急に「私はこのままでいい。がんばらなくていいんだ」と、すとんと腑に落ちる感覚があり、過食の衝動がおさまりました。

 回復するまで実に17年の歳月が流れました。そしてラクになった今、同じように苦しんでいる仲間たちに伝えたいのは「あなたはそのままで十分に力があるよ。変わらなくていいんだよ」ということ。ムチではなくケアを。ありのままの自分を…。その一心で長年「あかりプロジェクト」の活動を続けてきました。そして、活動の延長線上に、仲間たちが安心して自分のケアやエンパワメントに専念できる居場所をつくりたいという思いが募り、「からこ舎」の開設に至りました。

 ところで皆さん、福祉サービス事業所というと、どんなイメージを持たれますか?「サポートが必要な人を手助けする場所」といった感じでしょうか? 「からこ舎」が目指しているのは、それとは少し違っています。私たちは、心に不調を感じた経験があるからこそ生まれる能力があり、人と優しくつながれたり、社会に貢献できると思っています。そして自分に力があることに気づくことが、心の不調の緩和にも繋がっていくと信じています。なので「からこ舎」は、運営やマネジメントもメンバーみんなで知恵を出し合いながら行っていきます。メンバーは管理されたり守られるべき存在ではなく、事業主であり、主体的にこの事業に関わっていくというスタイルになります。きっと今までなかった画期的な場になるでしょう。

 心のしんどさを感じやすい女性たちが、自分も他の人と同じように力のある存在であることに気づき、自信を取り戻すため。自分にムチ打つのではなく、ケアするため。私たちは「からこ舎」に集う女性たちと共に喜びと可能性の輪を広げていきたいと思います。ぜひ、このプロジェクトに、あたたかいご支援をお願いします。

心に不調を抱える人達が急増している

近年のデータによると、日本の国民で一生の間にうつ病、不安症など何かの精神疾患にかかる人の割合は18%と報告されています。大ま