私たちの暮らしは、技術の進歩、経済の発展から大変便利になりました。またインターネットの普及・成長によりそのスピードは更に加速しています。一方で、古くからの知恵や教訓などは、溢れんばかりの新しい情報によって上書きされつつあります。
<自然と人> 私たちの奄美大島は、もう間もなく徳之島や沖縄北部、西表島とともに世界自然遺産登録になることでしょう。島の自然が世界的な評価を受けたことは、大変誇らしく思います!またそれと同時に、この自然を未来永劫保全することになります。そこで、忘れてならないのは、私たちのシマには、自然を畏れ敬い、その自然から恵みを得てきた「環境文化」があるということです。先人は、人も自然の一部であることをわきまえ、自然ともに暮らしていました。だから、この島では生活圏に近い自然(集落背後の山)でも世界的な遺産価値がある森となっているのです。今後は、自然の保護や利活用だけに目を向けがちになるかも知れませんが、やはり人の営みと自然は切り離せないものだと考えます。私たちの先人のように自然から「感じる力」を取り戻し、みんなで自然と共にある文化「環境文化」を後世へ繋ぎましょう。この理解が、持続可能な自然保護とシマ心の保全活動になると信じています。
これからがスタートです!「さぁ、みんなでムルフィール!!(とっても感じる)」
<もくじ>
1.自己紹介
2.プロジェクトを立ち上げた背景
3.ムルフィールゼミナールについて
4.お金の使い道
5.リターンのご紹介
6.実施スケジュール
7.応援メッセージ
8.おわりに
<1.自己紹介>
奄美大島でシマ唄バンドをしているサーモン&ガーリックのサーモンこと新元一文です。私は奄美大島最大の都会名瀬市に生まれ育ち、島を離れたのは大学に通った4年間のみ。その後、島に戻り20代後半に同じ奄美大島の宇検村田検という小さな集落(シマ)に暮らすことになりました。そこでの日々の暮らし、集落行事などがとても新鮮で、初めは戸惑いながらも楽しく刺激的な6年間を過ごし、その後の私の人生に大きな影響を及ぼすことになりました。
わたし自身は、タナガ獲り(川エビ獲り)やイキャビキ(イカ釣り)、ヤーマワリ(八月踊り)など、島の文化に対して無知であったことに「悔しいぃ〜!」と思ったほど、楽しい体験でした。また、逆に言うと、同じ島内でも生まれ育った場所や環境で、「島の定義」が違うということに気づきました。
その体験から、集落(シマ)の楽しさをみんなでシェアしたい!と思い、シマ唄バンド「サーモン&ガーリック」を結成し、音楽に乗せてシマを伝える活動をして今年で23年目になります。また、勤務していた奄美市役所では勤務年数の半分以上を地域づくり観光に関わらせていただき、様々なことを学ぶことができました。
公私に渡り、「シマ心」を楽しく伝えることを考え続けた結果・・・、ついには(令和3年3月31日)市役所を退職し、地域・人財づくりの法人を設立するに至りました。
※一般社団法人 巡めぐる恵めぐる(読み方はメグルメグルです)
<2.プロジェクトを立ち上げた背景>
地元のコミュニティラジオ奄美FMディ!ウェイヴで以前放送していた番組(サモガリAKB)にて、前奄美博物館長の久伸博さんと環境文化について対談させていただいた際に、大変心に残る問題提起をいただきました。それを私なりにまとめたのが下記です。そして、これらをムルフィールゼミナールのテーマとすることとしました。
文明は便利を生み出し、より豊かな暮らしをもたら