に到着してからの賞味期限は、約40日となります。可能なかぎり、当店で召し上がっていただきたいと思っておりますが、期限内のご来店が難しい場合は発送も可能ですので、ご相談くださいませ。
牛をゼロから育てる凄腕生産者、谷口さんのこだわり
万葉牛とは、鳥取県で飼育されている、肉質等級4以上の黒毛和種。
赤身にはしっかりとした旨味があり、上質なバターのようなキレの良い脂質を備えているのが特徴です。
最高の和牛を求めて、全国の牧場を探し回って出会ったのが、谷口さんが生産する万葉牛でした。
谷口さんが手掛ける万葉牛の最大の特徴は、自分の農場で母牛から仔牛を出産させ、肥育を行う「一貫経営」であること。
通常は仔牛を繁殖業者から購入し、それを肥育していくことが一般化しているなか、谷口さんは一貫して、繁殖から肥育までを責任を持って行います。
自分たちで牛をゼロから育てることで、安心安全につながっています。
また、牛の育て方もきわめて自然。
無理に大量の餌を食べさせて太らせ、短期間で出荷するようなことは行いません。
牛肉の味に関わる部分で、いちばん大切なのはエサ。
谷口さんは牧草や穀物の種類にこだわり、良質で無駄なものが入っていないエサを食べさせています。
安価な米国産のコーンや、成長促進を目的とした肥育ホルモン剤は使いません。
1年365日、朝から晩まで、休みなしで牛のお世話にあたる生産者は、非常にハードな仕事です。
そのなかでも、谷口さんと牧場のスタッフたちは、プライドを持って仕事に取り組んでいます。
生産者の仕事は、牛を育てて出荷すれば終わりではありません。
その先の、お客様の口に入るところまで責任を負うのが、谷口さんが考える本当のゴールなのです。
牛の飼育から修業をスタート。10年かけて和牛のすべてを習得
私はもともと、プロを目指してボクシングに打ち込んでいました。
地元の和歌山で、たまたま焼肉屋の店長を務めたことをきっかけに、飲食業に開眼。
自分の焼肉店を開くことを決意しました。
しかし、そう心には決めたものの、肉の知識はなにもありません。
ただ、信念としていつも心にあるのは「自分自身が体験したことでなければ、お客様に自信を持って伝えることはできない」ということ。
ならば、牧場で牛を育てるところからトライしようと考えました。
日本中の牧場に電話をかけまくり、焼肉店を開くために牛の勉強をしたいと打診。
話が突飛すぎたせいか、ほとんどの牧場で断られましたが、岩手県の一関市にある「いわて門崎丑牧場」だけが唯一、受け入れてくださいました。
身ひとつで岩手に飛び、牛のお世話係から仕事をスタート。
牛舎を掃除したり、餌をあげたりしながら学んだのは、牛を育てるのは本当に手間のかかる重労働だということです。
牧場の人々が人生をかけて飼育に取り組む姿を目の当たりにして、仕事の深みを知りました。
その後、東日本大震災が発生し、牧場の売上は半減してしまいます。
牛の出荷ができなくなったため、牧場内に食肉加工場を建設。
飲食店に直接お肉を卸すための流通会社を設立し、その運営にも携わりました。
こうして、牛の誕生から食肉としてお客様に提供されるまでのサイクルを、10年かけて習得しました。
そのほか、中国の蘇州で自らプロデュースする焼肉店をオープンしたり、和牛の輸出にも関わるなど、海外との仕事のコネクションを構築。
ようやく2019年の末に「焼肉 赤坂 えいとまん」を開店しました。
当店は、お食事を通じて、私の実体験をお客様にも追体験していただく