滋賀県守山市にある「もりやまフルーツランド」は、琵琶湖岸にある広大な農地で約30年以上前より「梨」や「ぶどう」などの果樹の栽培が始まりました。敷地内には毎年8月初旬から10月中旬の果樹の収穫シーズンのみ直売所がオープンし、その期間中だけで約1万5千人以上が訪れるほど、果樹の直売所として地元では人気で知名度もあります。
もりやまフルーツランド直売所
もりやま梨
ぶどうも栽培しています。
もりやま梨の主力は「豊水」で全体の約40%を占めていますが、他にも「筑水」「八里」「幸水」「ゴールド20世紀」「新高」など、さまざまな品種を栽培しています。風通しが良い農地で、成熟してから収穫しますので糖度が通常の梨と比べて2度ほど高く、甘みと酸味のバランスが絶妙です。
しかし、ここ数年生産量や売上は減少傾向にあります。原因のひとつとしては異常気象や台風の被害によるものですが、もうひとつの大きな理由はこの農地の生産者たちの高齢化問題でした。
「果樹は手間がかかる割にはもうからない。自分ができなくなったらやめようと思っている」という話を聞きながら、このままでは数年でこの農地は手入れする人がいなくなり、果樹は枯れ果て、地元で愛されてきた美味しい梨やぶどうは食べれなくなってしまう・・・。そんな危機的な状況を知り、なにか自分にできることはないだろうか?と心動かされ、観光農園化構想が浮かびました。
私の会社(株式会社 フロリスト・コロナ)では自社の農園で花や野菜を育て、自社の店舗で販売するところまで一貫して行っていますが、実は農業の世界では一般的ではありません。私の実家は花農家をしていましたが、親の仕事を見ながらいつも「なぜ農家(生産者)だけこんなに立場が低いんだろうか?」「なぜ自分で育てた花の値段を自分で決めることができないのだろうか?」と疑問を感じていました。
地域の農業を持続させていくためには『生産者である農家が、消費者まで販売するところまで手掛けること』が必要だと考えています。これを実行していかなければ、誰も農業に魅力を感じられず新規就農者は増えていきません。もりやまフルーツランドのように高齢化が進むにつれ、日本の農業や農地は維持できなくなってしまいます。
今のもりやまフルーツランドに【憩い】【集い】【体験】【感動】という4つのコンセプトキーワードを組み合わせ「琵琶湖もりやまフルーツランド」という新たな観光農園を作ることを考えています。まず第一にこの農地には、琵琶湖を一望できる絶景のロケーションという強みがあります。
※写真はイメージです。
この場所に【直売所】、【収穫体験】、【BBQ】、【レストランカフェ】、【お土産加工品】、【ファミリー向けイベント】【サイクリスト休憩所】など様々なコンテンツを充実させながら生産者だけでなく、地元住民や県内外からの観光客を呼びこみ、地域活性・交流の場として育てていくことを目指します。
地域の子どもたちに喜んでもらうことが重要だと考えています。
子どもたちが「行ってみたい!毎日でも行きたい!」と言ってくれるようなワクワク楽しい場所をつくることができれば周りの大人たちの心は自然と動かされます。一緒に観察して、採って、食べていろんな体験を通して学び知ることが地産地消に繋がると考えています。
「琵琶湖や果樹園を見ながら本が読めるこども図書館を作りたい」
「創造力を豊かにするアートあそびや音楽あそびのイベントをしたい」
みんながワクワクして、笑顔になれて、元気になれる。そんなエネルギーに満ち溢れた場所を作っ