わたしたちはおいしい食品を創ることができます。
そんな素晴らしい原料を与えてくれる農業、地球環境を守り、
次世代に繋いでいくための取り組みをわたしたちは進めていきます。
そしてわたしたちは、わたしたちが創り出す食品を通じて、
原料、農業、地球環境の素晴らしさを伝えていきます。
このビジョンはわたしの幼少期の原体験が基になっており、昔からの想いを言葉にまとめたものです。
このビジョンに至ったわたしの原体験、想いについて少しお話ししたいと思います。
【 原体験 〜幼少期の農業経験〜 】
私がこの事業を始めた根底にある原体験は、幼少期の「農業経験」にあります。
母の実家が農家であり、子どもの頃から田植えや稲刈り、野菜の収穫などを手伝っていたことで「農業」はわたしにとってとても身近なものでした。
「大地のめぐみを得て、大切に育てられた食物をおいしくいただく」
子どもながらに、これがいかに素晴らしいことかを肌で感じていました。
だからこそ、学校の勉強や新聞、ニュースなどで目にする「日本の農業が抱える課題」「世界の食糧問題」「地球環境問題」といったトピックスに強く関心を抱き、自然と自分ごととして考えるようになっていました。
そしてその問題意識は幼少期の原体験と共に常に自分の中心にあり、自分の針路に深く影響を与えました。
【 学び 〜学生時代と会社員時代〜 】
大学進学時は農学部を選択。
大学院の修士課程まで進み「農業や食、地球環境に関する広範な基礎知識」を身に付けるとともに「科学的視点で物事を捉え、課題解決していく力」も深く養われました。
就職時は食品メーカーの研究開発職を選択。
基礎研究から商品開発に至るまで幅広い仕事に携わったことで、原料を加工し製品として形にする技術力が深く養われました。
(チョコレートとの運命的な出会いもこの仕事中に果たします)
そしてこの仕事をしながら、原料を加工してお客さまに届けることのおもしろさや難しさ、食品メーカーが持つチカラや責任について10年近くにわたり考えてきました。
【 想いの深化 〜子どもとの時間を経て〜 】
その間、プライベートでは3人の子どもに恵まれました。
そして日々子育てをし、子どもたちの成長にしあわせを感じるなかで改めて「食」や「農業」「環境」について考えたとき、
「素晴らしい食とそれを生み出す農業や地球環境を、この子たちやその次の世代、さらにその次の世代につないでいかなければならない。」
と強く思うようになりました。
また、「自分から積極的に行動するなら、自分だからこそできる、自分にしかできないカタチで農業や地球環境に貢献しよう」と考え、自分の強みを活かせる事業のあり方について熟考を重ねました。
そして自分がしてきた経験と学び得たものを今一度整理した結果、自分がもつ強みは
「豊富な技術と経験、知識を持った食品加工者として原料生産者と消費者をつなぎ、双方にしあわせを届けることができる」
これに集約できると結論づけました。
そこからまず最初に取り組む食品について考え「チョコレート」を選択しました。
これは、上で述べてきた自分の軸を踏まえたうえで、
・最終製品ならびに原料が世界規模で展開されている
・最終製品ならびに原料に科学的な深みと探求の余地がある
・原材料がシンプルで、原料が最終製品に与える影響が大きい
・自分自身に基礎的な技術と知識、経験がある
というポイントを網羅している候補をいくつか挙げ、最終的には
「自分自身が強い情熱をもって取