「まこと牡蠣」の生産者、マルテン水産 佐々木 眞さん
ちなみに緊急事態宣言は1月7日でしたが、1月9日までの2日間、夜8時までの時短営業でお店を開きました。実はその週に発注していた仕入れがあり、それをキャンセルしないという決定によるものでした。しかし、その2日間もほとんどお客様の来店がない状況で、むしろ食材ロスを増やす結果となってしまいました。現況下では、需要減を見越した仕入れ発注がとても難しいものになっています。
牡蠣へのこだわりと責任
店名「かき小屋」を掲げる私たちにとって、生産者さんが一生懸命育ててくれた牡蠣を多くの人々に召し上がっていただき、楽しい会話で笑顔になって欲しい、それが日々店舗を運営する励みでしたが、それら全てが失われてしまいました。
私たちは創業当初から「一次生産者には値下げ交渉をしない」というポリシーを貫き続けてきました。最終消費者であるお客様との接点である私たちお店には、生産者の皆さんが一生懸命に育ててくれた牡蠣への責任があると考えているからです。 多くのお客様に楽しんでいただけるお店づくりをすることで、生産者さんに安定的・継続的な発注ができ、新鮮・安心な食材を提供してもらうというサイクルを構築していました。しかし、それが崩れてしまった今、生産者さんが思いを込めた牡蠣をご家庭でも食べていただけないかと考え、クラウドファンディングでの告知に至りました。
陸前高田「マルテン水産」さんの養殖場
ご家庭で牡蠣を召し上がっていただけませんか
お店のメニューに「カン缶焼き」というものがあります。短缶(一斗缶を短く切ったもの)に牡蠣を入れ、そのまま火にかける蒸し牡蠣料理です。元は漁師さんが焚き火で一斗缶に牡蠣を入れて食べた浜料理ですが、ワイルドに牡蠣を楽しめるという人気のメニューです。
ご家庭の「カン缶焼き」ガスコンロでもカセットボンベでも、お酒を少し加えてそのまま缶ごと蒸し焼きにすれば簡単にアツアツ出来立て、ご家族でできたてのプリプリな牡蠣の甘味や旨味を感じられる蒸し牡蠣が楽しめます。
人気メニュー、牡蠣のカン缶焼き
また、今回声掛けした生産者さんたちも、二つ返事で協力してくれる話になり、一般のスーパーなど店頭にはまず並ぶ事のないブランド牡蠣「まこと牡蠣」の殻付生食用やむき身、産地の工場で加工する牡蠣の燻製オリーブオイル漬け、カキフライ、カキグラタンなどの加工品も直送していただけることが決まりました。
陸前高田の牡蠣ブランド「まこと牡蠣」
本田水産さんの加工場
石巻「本田水産」かき屋の親父、本田 太社長
牡蠣を使った加工品もセット。特に燻製はお酒のつまみに最高です。
資金の使い道・スケジュール
ご支援いただいた支援金は、生産者さんへの牡蠣代金、リターン品の費用、梱包・発送費、スタッフ人件費などに使用させていただきます。
リターン品は3月より順次発送いたします。
最後に
お客様に喜んでいただく事が嬉しくて働いていた私たちでしたが、ふと、もうお店が以前のように戻る事はないんじゃないか、と不安に思う事があります。でも、今はやれることに全力で立ち向かうしかありません。何年後かに「あんな時もあったよね」と皆が思いだしながら、