はじめに・ご挨拶
はじめまして。かき小屋新橋店の店長大野と申します。私たちのお店「かき小屋」は、その時期一番おいしい産地を厳選して仕入れる焼き牡蠣をはじめ、ホタテ貝やエビなどの様々な海の幸を目の前で焼いて召し上がっていただくお店です。網焼きにした新鮮な牡蠣や魚貝類は素材の旨みがギュッと凝縮され、焼き立てはアツアツでジューシー。料理に会う自分好みのお酒も楽しんでいただけるようお酒の持ち込みも可能で、ワイワイと楽しんでいただけ、仕事仲間やご家族など、多くのグループにご利用いただいていました。
新橋にある私たちのお店「かき小屋新橋店」
コロナが飲食店を大きく変えてしまった
ご存知の通り、このコロナ禍で飲食店はどこも厳しい状況となり、私たちのお店も例外ではありませんでした。昨年4月の緊急事態宣言以降、売上げが前年の半分以下という状況が続き、昨年の売上げ対比4%という月もありました。飲食店の売り上げは、席数×単価×回転数ですが、ソーシャルディスタンスで席数を減らし、入店者数の制限に加え、営業時間の制限という事になると、もはや商品価格を上げるしか売上を回復する手立てはありません。しかし、価格を上げればお客様の足はますます遠のいてしまいますので、価格維持は死守しました。
コロナ前のお店。多くのお客様にご利用いただいていました。
リモートも増えたコロナ後。この日は週末でしたが来店は5組でした…
試行錯誤を続ける日々
お店で召し上がっていただくのとは別の方法でお客様に牡蠣をお届けできないかとスタッフ一同で考えました。新鮮な牡蠣の一番おいしい食べ方、生食は保険局の規定もありテイクアウト販売は慎重にならざるを得ませんでした。生食用の牡蠣を使ってカキフライやソテーなどで提供しました。しかし、できたてのカキフライはとても美味しいのですが、冷めてしまった料理を温めなおして召し上がっていただくというのは「調理したてを食べていただく」という私たちのこだわりとは違うのではないかと考え、取りやめるなどの試行錯誤も続きました。
去って行った仲間たち
営業時間が短縮となった事に加え、店内で食事されるお客様も減ってしまったため、やむなく少人数での店舗オペレーションとなりました。勤務シフトも大幅に減る事になり、去って行った仲間もいます。長く働いてきてくれた仲間を失う事はとても辛く、身を引き裂かれる思いでした。
仲間たちとの記念写真
そのような中GoToイートが始まり、都外の同業者からはお客様が戻ってきたという話を聞きました。都内に店を構える私たちも、東京でのGoToイートの開始に期待を寄せ、ウィルス対策の徹底や環境整備、よりお客様に喜んでいただくための様々なキャンペーンなども用意して準備を進めました。しかし、ご存知の通り延期となり、通年で一番予約の多くなるはずの忘年会シーズンにほぼ予約が無いという危機的状況となってしまいました。
今年1月の緊急事態宣言で、心が折れた
この試練を乗り越えられるよう新たな思いで頑張っていこうと初詣で誓った矢先、1都3県への緊急事態宣言により飲食店の営業時間は夜8時までとなりました。売上のほとんどがディナーである私たちの店では、夜8時までの営業では、スタッフの雇用も守る事ができません。もはや満身創痍で、これ以上営業を続けるのも限界です。会社としても増え続ける都内の感染者を減らすための協力をするという方針を決定し、最終的に営業時間の短縮ではなく、完全休業を選ぶしか道はなくなってしまいました。
仕入れを止めた生産者さんからの言葉
生産者の方