【ものづくりへのこだわり】
株式会社MINERVA ミシン研究所は兵庫県明石市西部にあり、主にメンズの帽子を製作しています。
スタッフはご近所の美しいご婦人13名と中年男性1人で、型紙の作成から裁断、縫製と全ての工程を自社内で行い、MADE IN JAPANにふさわしいものづくりを常に心がけています。
ミシン研究所と呼ばれているだけあって、ミシンは30種類ほどあります。工程によって様々なミシンを使い分け、高い品質を守り続けられるようワイワイいいながら日々研究を重ねています。
過去に作成した弊社の動画になります。
革の種類は違いますが、帽子が作られていく工程をご紹介しています。(音に注意!)
【プロジェクトをやろうと思った理由】
頭がおおきくて帽子はかぶれないと思っていた方に、是非かぶってもらいたい
自分自身の身長や靴のサイズは誰でも知っていますが、自分の頭のサイズを聞かれて即答できる方はめったにいません。もう有名高校受験レベルのクイズです。
「頭が大きくて帽子が入らないんでねぇ…」なんて意見が多く、世の男性の半分以上は自分の頭が大きいと思っているようです。
参考資料として、弊社で2019年にとった統計があります。地元の成人男性にご協力いただき、被験者は100人以上になりました。
一番多い頭囲は59cmだということが分かったのですが、業歴24年の帽子屋としてはひとつの疑問がわいてきます。
… 世の中のメンズの帽子って小さくないですか???
ブランドさんによって設定サイズは変わりますが、一般的なメンズの帽子は58.5㎝をフリーサイズとして作られている場合が多いです。
こんなサイズでは小さすぎて、かぶれない人の方が多いんです。
じゃあ大きい帽子を作ればいい。当たり前のことですが、それが今回の帽子を作るきっかけになりました。
帽子の適切なサイズは頭囲プラス1.5㎝
平均的な頭の大きさが59㎝なので、帽子のサイズ感としては60.5㎝ぐらいが適切です。
今回の帽子はアジャスターでサイズ調整可能、設定サイズは57㎝~63㎝と、頭と顔がイマドキのファッションモデル並みに小さくて、世の女性からキャーキャー言われてモテまくっている方でない限り、ほぼすべての頭にフィットします。
今までハダカでさびしかった頭をやさしくつつんでさしあげます!!
頭囲58cm以上の方(成人男性の約75%)には是非ともオススメします!
頭が小さい方は着用をお控えください!本当に普通のメンズ帽子よりも大きいです!
【洗えるレザーへのこだわり】
市場に出回っているレザーのほとんどは洗うことができません。洗うことができる革なんて、ジーンズに使われている革パッチぐらいじゃないでしょうか。
じゃあイチからその革を作って帽子を作ってみてはどうかと、日頃お世話になっている大谷皮革株式会社さんと共同で、革の開発から取り組むことにしました。
革をなめす際には約20もの工程がありますが、そのなかでも革の強度を上げるタンニンなめしと呼ばれる工程は特に重要です。タンニンとは、主に広葉樹の樹皮などから抽出される渋味成分で、革の繊維と結びついて革を強くするはたらきがあります。
何種類もあるタンニンの中から何を使ってどの配合でなめすか何度も試し、柔らかくもコシのある帽子向きの革に仕上げました。
革に色を付ける方法にもこだわりがあります。一般的な革は表面にペンキのような塗料を吹き付けて仕上げる【顔料染め】が多いのです。イメージとしてはベタッとした合皮に近いイメージです