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広島に本と人、人と人の出会いの空間を作りたい!本と人の循環。本屋『檸檬』
4 ~ 5 分
はじめに・ご挨拶
はじめに軽く自己紹介をします。2021年4月に新刊書店『檸檬』を開く大知航貴です。本を読みはじめたきっかけは失恋してすごく落ち込んでいた時に、たまたま本屋で手に取ったゲーテの『若きウェルテルの悩み』を読んだからです。紙の手触りを感じながら指で頁をめくり、言葉を感じることで心が救われました。『若きウェルテルの悩み』は名作ですが、もし電子書籍でスクロールしながら読んでいたら、そこまで心に響かなかった気がします。本という器が持つ力に惹かれ、本を読む文化を広めたくて本屋を開くことにしました。
このプロジェクトで実現したいこと
本と人が出会い、人と人の繋がりが生まれる本屋を作ることです。
本を読むことも勿論大切なんですけど、本を読むだけだと少し勿体無い、僕たちは現実に生きている訳だから、本を読む感動を誰かと共感して欲しい、そんな思いから「本と人が出会い、人と人の繋がりが生まれる本屋」を実現させたいです。単純に自分の周りに本を読む人がいないから、そんな場があったらいいなぁと思ってました。
インプットとアウトプットのバランスって大事だと思っています。失恋の話に戻るんですが、本を読むだけでは完全に復活はできなくて、とにかく違うベクトルにエネルギーを使うために絵を描きました。そうすると楽しくて自分で描いた絵をステッカーにしました。するとさらに楽しくて、アルバイト先の古着屋にステッカーを置かさせてもらって販売もしました。気がつくと僕は立ち直っていました。だから本と同じくらい、アウトプットも大事だと感じています。本と出会うだけでなくアウトプットの場にもなればと「人と人の繋がりが生まれる」をコンセプトに据えてます。
人と人の繋がりといっても、その形は無数にあります。直接、コミュニケーションを取らずとも自分の描いた絵を持ってきてもいいですし、それをお店に飾ってもいいです。作品で繋がることも1つの方法かなと思っています。僕も話すのは得意ではないなと感じることもあります。色々な形があります。
店名は天命
本屋の名前は新刊書店『檸檬』
生産量日本一の広島の瀬戸内檸檬を使った檸檬サワーと僕が大好きな梶井基次郎の『檸檬』
この名前しかないなと思いました。天命です。
『檸檬』愛
著者の梶井基次郎は身体が弱く31歳という若さでこの世を去ります。そんな彼の死への恐怖とでもいうベき焦燥を『檸檬』の主人公「私」から感じるのです。主人公は昔好きだった丸善のような煌びやかで豪華なものを寄せ付けなくなってしまう。逆に安っぽくてみすぼらしい果物屋の檸檬の素朴な美しさに惹かれていきます。僕はこの感性が好きです。死を目の前にしても、美しく感じるものは煌びやかで豪華なものでもなく、1つの素朴な檸檬のようなものだと思います。
新刊書店『檸檬』の面白み
本と本の交換所
「本と人が出会い、人と人の繋がりが生まれる」ためには何か仕掛けが必要です。自然にコミュニケーションが生まれるような何かです。そもそも読書は孤独な没入を要するものだから難しいです。基本的に本を選んで、本を読み終わるまでは一人で完結してしまう。そのあとに誰かに本の話をするだとか、SNSに読書感想文を投稿するなどのアウトプットに移行します。その2つの間にある壁を無くして、自然に繋げたいと考えていました。考えた結果、自分のために本を選ぶことと、誰かのために本を贈ることが同時にできれば、「人と