●あいさつ
当プロジェクトをご覧いただき、ありがとうございます。
私の実家は、大阪鶴見区で「正和堂」という書店を営んでいます。私自身も平日は会社勤めをしながら、週末には家業を手伝っています 。生まれた時から本に触れて育った私にとって、本のない暮らし、書店のない生活ということは考えられません。
しかし、インターネットの普及に伴ってライフスタイルは変化し、徐々に本離れが進んでいます。 2020年コロナ禍によるおうち時間の増加に伴い、売り上げが微増している書店はあるものの、依然として苦しい状況が続いています。毎年のように閉店する書店が何百とあり、書店には生き残りをかけた工夫が求められています。
「今後も書店を継続していくにはどうしたいいか?自分にできることは何なのか?」と試行錯誤してきました。正和堂での取り組みを通して「本」を知ってもらうことや「来店」してもらうきっかけを作ることが必要だと感じました。
昔ながらの本屋さんや都心部の大型書店までも閉店するというニュースを目の当たりにするにつけ、寂しくやりきれない思いにかられます。微力ながら、正和堂での取り組みを生かして、何とか書店業界を盛り上げたい。 そんな思いで、今回このプロジェクトを立ち上げました。
どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします!
●当店のあゆみ
「正和堂」は、私の祖父が立ち上げ、今年で創業51年目を迎える昔ながらの「街の本屋さん」です。
もともとは祖父が経営していたパン屋の片隅で販売していた書籍コーナーからスタートしました。そして、書籍だけを扱うようになり、ビルを建て、カルチャーホールを設け、試行錯誤しながら現在の書店の形になりました。
時代と共に変化し、一時期は本店とさらに2店舗の運営をしておりましたが、出版不況の荒波に揉まれ、現在は本店のみを営業しています。
●当店の取り組みについて
書店としてできることを模索している中で、考えたのがSNSを使った「本のPR」です。なぜならば、本を知ってもらう「きっかけ」が圧倒的に足りていないと思ったからです。
毎日100種類以上の新刊が発刊されますが、種類が多いため、ベストセラーでさえ一般的に知られていないのが現状です。
そこで2017年から、SNSにて毎日おすすめの本を紹介することにしました。想像以上の反響があり、現在約9万フォロワー以上の皆様に見ていただけるまでに成長しました。
また、より読書を楽しんでもらいたいという思いから制作したオリジナルブックカバーは、twitterで13万いいね!がつくほどに話題となり、様々なメディアにも取り上げていただきました。
これをきっかけに、北は北海道・南は沖縄と全国各地から来店してくださる方が増え、一番遠方だとバリからいらしてくれた方もいらっしゃいました。想像以上の反響に、ブックカバーの在庫切れをおこした事も多々あります。
有難いことに、SNSでは「久しぶりに本を読みたくなった」「読書が楽しくなる」 などのコメントをいただきました。本を読むきっかけ作りに少しでも貢献できたこと、さらには、これを機に書店に足を運んでくれる人がいることをとても嬉しく思っています。
ただ、残念な事にブックカバーが欲しいけど遠くて行けない、という声もたくさん頂きました。そこで、もし、このブックカバーを全国の書店で配ることができれば、より多くの書店に足を運ぶきっかけを提供できるのではないか、と考えました。競争よりも協業を!それが今回プロジェクトを立ち上げたきっかけです。
●プロジェクトの内容