大量処分されるブドウの枝とワインの搾りかすを使って、美味しいイチジクを作りたい!

大量処分されるブドウの枝とワインの搾りかすを使って、美味しいイチジクを作りたい!
廃棄処分されてしまうブドウの枝とワインの搾りかすを堆肥として生まれ変わらせ、その堆肥を使った新しいブランドイチジクを作りたい!地産地消、循環型社会、持続可能な社会を目指し、小さな農家がチャレンジします。

はじめに・ご挨拶

みなさんこんにちは。大阪のイチジク農家「ハッピーファーム」の吉川幸一郎と申します。この度はこのページをご覧いただき、本当にありがとうございます。

このプロジェクトを通してみなさんにお伝えしたいのは「廃棄処分されているブドウの枝とワインの搾りかすを、イチジク畑の土づくりに活かす」という取り組みです。循環型社会や、農業、またオーガニック食品、SDGsに興味のある方、またイチジクやブドウが好きな方には是非、最後まで読んで頂きたいです。
大阪羽曳野(はびきの)市について

羽曳野市では、山側ではブドウ、平地ではイチジクが主に栽培されています。

じつは大阪はデラウェア(小粒のブドウ)の生産量では全国3位、イチジクの生産量も全国で3位と、上位の生産量を誇っています。これら二つの特産品をコラボレーションしたブランドイチジクを作ることで、もっと世の中に大阪農業と羽曳野市を広めていきたいです。
ハッピーファームについて

ハッピーファームは羽曳野市で、完熟イチジクを中心にオクラ・カブ・春菊など旬の野菜を、微生物や生態系の多様性を活かしたオーガニックの考え方を取り入れて生産しています。食べた人を笑顔にできるような美味しいものを育てたい。そして美味しいものを作り続けるために、自然とうまく付き合って、農業が続けられる環境を守っていきたい。そう考えています。

そこで、農業を続けていくために考えたのが、ブランドイチジクの立ち上げ。そしてわたしのような小さな農家でもできる、持続可能な農業の在り方でした。

近鉄南大阪線 道明寺駅と古市駅との間に畑があります。
小さな農家でもできる、持続可能な農業について

いま廃棄処分されている資源を、美味しい野菜や果物を作るための土づくりには欠かせない「堆肥(たいひ)」という資材に生まれ変わらせて、イチジク畑に入れます。

〇ブドウの枝

果樹の栽培では、「剪定(せんてい)」という古い枝を切る作業があります。ブドウ栽培においては、剪定で切り落とした枝が、10a(約1000㎡)あたり約250キロも毎年発生しています。この枝を活用します。

羽曳野市のぶどう農家さんの枝を使います

〇ワインの搾りかす

またワイン造りでは、ブドウを絞った果汁からワインが作られます。あとの搾りかすは、一般的には産業廃棄物として扱われています。この搾りかすも活用します。

羽曳野市のワイナリー「河内ワイン」さんの搾りかすを使います

〇堆肥をまいて豊かな土に

ブドウの枝と搾りかすで出来た堆肥をイチジクの樹の下にまけば、それがエサとなり、土の中で様々な生き物が増え、イチジク畑の土がどんどん豊かになっていきます。肥料の持ちもよくなり、投入する肥料も少なく済むので環境にも優しい土が出来上がります。

なぜイチジク?

なんでイチジク農家になったの?とよく聞かれますが、やはり「いちじくが好きだから」が一番大きな理由です。周りは見渡す限りイチジク畑で、夏になれば近くの道を通るだけで、懐かしいような甘い香りがただよってきます。

羽曳野市は雨が少なく、また河川沿いの砂地土壌で水はけがよい土地のため、甘みが濃いイチジクが作られている産地です。夏の夜は、あちこちでヘッドライトを付けたイチジク農家さんがひとつひとつ丁寧にイチジクを手摘みしています。その様はまるでホタルのよう。この光景を守りたい。羽曳野市のイチジクを、そして羽曳野市をもっと世の中の人に知ってもらいたい。その可能性をこのプロジェクトにかけています。

そしてこの取り組みを続けていくために