食べられなくなったお米を使った紙素材「kome-kami」で食品ロスをなくしたい

食べられなくなったお米を使った紙素材「kome-kami」で食品ロスをなくしたい
食べられなくなったお米から紙素材「kome-kami」を作りました!お米を感じる独特な風合いの紙です。万年筆やボールペンが書きやすく手ざわりがいい!kome-kamiをひろめてフードロスの現状を知ってもらいたい!

の2011年の調査によれば、世界で排出されている温室効果ガスの約8%が食品ロスによって発生していて、食品ロスによって地球温暖化が進行していると言っても過言ではありません。

もうひとつは、食品を生産する過程で使用している水や土地などの資源を無駄にしていることです。同じ調査によれば、廃棄されてしまう食品を生産するために世界全体の農地の30%が使われています。食品ロスによって、地球の資源も無駄にしていることになります。

ロスチェンジプロジェクトが目指すもの

ロスチェンジプロジェクトは、これまでは廃棄されてきた賞味期限切れのお米からkome-kamiを作ることで、食品ロスについて知り、食品ロスを減らすような行動をとってもらうとともに、売上の1%をフードバンクに寄付することでフードバンクの活動の支援を行っていきたいと考えています。

なぜkome-kamiを作ったのか

kome-kamiを開発した背景には大きく分けて2つあります。ひとつは、株式会社ペーパルのSDGsへの取り組み、もうひとつは、アドバイザーとしてプロジェクトに参画していただいている滋賀大学の山下悠先生の経験です。

株式会社ペーパルは、「紙」という循環可能な素材を社会に提供する会社です。森林減少による環境破壊を防ぐため、適切に管理された森林から産出された紙製品だけを取り扱うFSC認証とCoC認証を取得し、脱プラスチックを視野に入れた紙素材の啓発活動を行うなど、SDGsへの取り組みを推進しています。

山下先生は、2019年11月から一般社団法人フードバンクびわ湖の顧問を務めていらっしゃいます。フードバンクは、販売できなくなった食品や規格外の農産物、余った食品などの寄付を受け、食べ物に困っている方に無償で提供する団体です。

活動の継続が難しいフードバンクも…

しかし、一般社団法人フードバンクびわ湖に限らず、フードバンク事業を行う多くの団体は運営資金の確保に苦慮されています。生活困窮者など日々の食べ物に困っている人に食品を提供するという社会的に重要な役割を担っているにも関わらず、自治体からの助成金や寄付金に依存しています。

食品を保管する冷蔵庫の管理費用や食品を届けるための配送費などを支払うと、運営スタッフの給与を支払うことができない事態も発生しており、継続的に活動することが難しい状況です。
社会的な無駄を新たな価値に変えてフードバンクを応援!

万一災害が起こったときのために食品を備蓄することは社会的に必要なことです。しかし、災害が起こらなかったとき、使用することができなかった食品は廃棄せずに活用することを第一に考えるべきです。

ロスチェンジプロジェクトは、今までは廃棄されていた食品から新たな価値を生み出すことで社会的な無駄である食品ロスを削減するというSDGs活動を推進して、フードバンクの活動を応援したいと考えました。
何度も諦めかけた kome-kami の開発秘話

kome-kamiを作るのに必要な米として、ロスチェンジプロジェクトでは、賞味期限切れの災害用備蓄食品や、味や香りが著しく損なわれた古古米、酒蔵などで日本酒を造る際に米を削る過程で発生する白ぬかなどを用いました。

「これを紙にしよう」

そう意気込んで全国様々な製紙工場に掛け合いましたが、どの工場の方とお話ししても

「こんなの機械に通るわけないよ」「こんなもんじゃ紙はできへんよ」

など否定的なご意見をいただき、新たな紙製品を開発することの難しさを痛感しました。

工場の方の声を聞いていると、お米