ります。
非加熱、溶媒不使用、生体材料グレードの国産繭由来のオーガニックローシルクです。
このオーガニックローシルクを原材料としたフェイシャルコスメに出会った時は、その肌仕上がりに驚きました。本当に少量の使用にも関わらず、使えば使うほど自分の肌が潤い、滑らかになっていく。
まさに、肌の常在菌バランスが整って、自分の肌で潤っているのです。
ここで、オーガニックローシルクについて説明させていただきます。
・シルクが本来持つ機能性:物質吸着性、紫外線吸収、抗菌性、抗酸化性、吸放湿性、保湿、美白効果
・繭糸の物理的な特性:三角形、多孔質
繊維タンパク質であるフィブロインをセリシンが層状に取り巻いています。
水溶性で吸着力の高いセリシンは絹糸を覆っているアミノ酸タンパク質で、肌のNMFに含まれる成分
に極めて近い組成です。
・化学的な特性
生体親和性:人工皮膚として、また、人体に埋め込む血管や臓器の材料として医療用途に応用が進んで
いる(身体が異物として反応しにくい原料)
緩衝機能:洗浄成分と組み合わせることにより、洗浄力を自在にコントロール、界面活性剤に頼りす
ぎずに汚れや老化角質を優しく除去
・医療研究用の培養素材として開発されたもの
・生産量が1%以下という希少な純国産の繭からつくられます
・繭には加熱乾燥、防腐処理は行わない
・製造工程は、常温で行われ、強酸や強アルカリは一切使われません
シルクは天然素材であり食べること、そして人体に埋め込むことができるものです
一方で、加水分解シルクと粉砕シルクとは
・加水分解シルクは見える糸を強い酸で溶かし、これを中和・乾燥したものです。加水分解特有の臭いとともに二度と同じ形には戻りません。微量ではあるものの酸もアルカリも反応物として残ったままで刺激になりがちです。
・粉砕シルクは見える糸を砕いて粉にするもので、砕きやすくするために、加水分解でも使われる強い酸またはアルカリで弱くしてから粉々にします。これも、酸やアルカリが反応物として残ります。また加水分解シルクと同じく二度と同じ形には戻りません。
シルクが本来持つ機能性や生体への親和性は、常温で溶剤も使わず、時間をかけてほぐすように細かくすることで初めて保持されるのです。
アミノ酸の構造を壊さず、また再び糸に戻れる力を残してあげることで、頭皮をケアする。
これを使えば、シャンプー難民にも使えるシャンプーができるかも知れない!
ところが、髪のプロである美容師、美容家仲間にヒアリングしても、シルクに対するイメージはいまいちでした。
それは、シルクは、動物愛護の観点から、植物由来・ボタニカルブームの観点から、好ましくないと思う人たちがいるというのが理由でした。
そこで、このオーガニックローシルクの魅力を伝えたところ、伝えた全ての人たちに賛同していただけました。
オーガニックローシルクは、『切り繭』という方法で繭を取り出します。これは、蚕が成虫になったカイコガが繭に穴を開けて羽ばたく直前に繭を切り、カイコガは飛び立たせ、その残りものである繭をありがたくいただくというものです。
オーガニックローシルクの原材料メーカーの社長さんからこの話を聞いて、素晴らしい考え方と方法であると思いました。そして、その繭を非加熱で溶媒不使用でシルクにします。生体材料グレードの良質なシルクができ、一般的な加水分解シルクは加熱処理や溶剤で抽出されており、分子レベルで全く異なる別のものです。多くのシルクは、熱湯や溶剤に繭を入れて