農業遺産「稲倉の棚田」を守るために、子供若者が集うアウトドアフィールドにしたい!

農業遺産「稲倉の棚田」を守るために、子供若者が集うアウトドアフィールドにしたい!
「棚田」は地域にとって重要な多面的機能があり、都会人にとっては癒しの場ですが、耕作放棄が進んでいた2000年に地域ボランティアで「稲倉の棚田保全委員会」を作り、営農保全や観光受入れを担ってきました。しかしコロナ下の現状では保全活動の継続が困難になったため、新たな活動を推進し棚田の発展を目指します。

に望む北アルプスや美ヶ原高原が美しい、癒しの場所です。
『岡崎酒造』車で約15分

稲倉の棚田から車で約15分。
稲倉の棚田と提携を結び、「酒米オーナー制度」で協働・ご協力をいただいている国内有数の人気酒蔵です。
江戸の町並みが残る北国街道「柳町」通りに位置し、350年以上続く伝統と技の品格を備えた酒造りをしており、数多くの受賞歴があります。
試飲もできるので、ぜひ足を運んでみてください。

「なんで昔ながらの農業で、立地の悪い棚田を続けるんだろう?」
そんな疑問を思い浮かべる方もいると思います。

ここでは簡単に、日本で古くから必要とされてきた棚田の役割を紹介します。
(以下、農水省「農業のめぐみ」を参考にしています。
 また、画像は上記サイトのものを転載させていただいております。)
生態系を守る役割

棚田には流れが緩やかな水と植物があるので、ゲンゴロウやカエルやトンボ、虫や鳥、魚やカニといったたくさんの生き物が住んでいます。
これらの動植物たちは、食べたり食べられたりして命の循環が行われています。

絶滅危惧種に指定されている生物も生息するなど、棚田には豊かな生態系が守られています。

洪水・土砂崩れを防いでくれる

田んぼは、周りをあぜで囲まれており、雨水を一時的に溜めることができます。
また、田んぼの土は粘土質で水をためやすい性質があるので、ただの地面よりも効果的です。
これにより大雨の際、急激な地下水位の上昇を抑え、雨水を一時的に貯留し、時間をかけてゆっくりと下流へ流すことができます。

地下水をつくってくれる

田んぼに溜められた水は、ゆっくりと浸透して地下水になり、下流地域で様々な水として活用されます。
また、ゆっくりと下流の川に戻り、川の流れを安定させる働きもあります。

美しい景観をつくり、生活を豊かにしてくれる

人の手をかけた棚田は、周辺の水辺や里山が一体となって美しい田園風景を創り出します。そして、日本人の心の奥にある、「懐かしい風景」を想い出させてくれます。

また、その景観を活かして棚田CAMPや新たなアウトドアアクティビティ・フィールドとして、さらなる活用が期待できます。

岡崎酒造 杜氏 岡崎 美都里
岡崎酒造株式会社

昨年からの世の中の動きの中で、稲倉の棚田保全委員会のような地域ボランティ
ア団体に大きくしわ寄せが来ていることを知り、心を痛めています。

岡崎酒造が地元産の酒米に初めてチャレンジできたのは、昔ながらの手作業で
米作りを行っている稲倉の棚田保全委員会の熱意と努力に触れたからでした。
本当に感謝しています。

長野県第一号となる『棚田パートナーシップ協定』を締結した事業者として、今
後も「酒米オーナー制度」などの共同事業や後方支援を続けて参りたいと思います。

稲倉の棚田がこの厳しい試練を乗り越え、さらに楽しく美しい場所となり、以前
よりも多くのファンが訪れることを願いつつ、酒蔵一同で応援しています。

岡崎酒造ホームページはこちら

委員長 久保田 良和
稲倉の棚田保全委員会

私たちは、信州上田「稲倉の棚田」の保全活動を21年間続けている、地域ボランティア団体です。しかし、2020年以降は新型コロナにより、保全活動の原資となる多くの収入が無くなりました。

私が現役を退職して以来、地域のみんなと第二の人生を懸けて来た棚田の保全活動は、今、継続が困難な状況です。

稲倉の棚田の保全活動を継続することで、中山間農村の原風景や、保水・水害防止・多様な生物の住処など棚田の多面的機能を維持保全して、