称的な関係です。それに対しては自覚的でなくてはありませんが、自分もいつどういう形であれ、誰かのお世話になる立場になり得るでしょう。 いや、今この瞬間だってSさんから「ありがとう」と声をかけられる時、僕自身もまた彼の小さなケアを受けているのだ、と思い至り、「ケアをする/される」という関係性は固定的なものではなく、そこに明確な線引きなどできないのではないか、という風に考えるようになりました。
私はこの気づきを得て、不思議とここでやるべきことが見えてきたような感覚がありました。
「私たちがこの世界で、できるかぎり善く生きる」という想いがあれば、書店を作り、宿を守り、人の行き交う場所として多様な人たちを受け入れる門戸を広げていくこともまた誰かのケアの一環となり得るはずだ、と。
コロナ禍が1年以上続くこの時代に宿を続け、受け入れ施設を運営し、新たに書店を作る。そんな発想が実現するとしても、この状況下で、これらの事業自体が大きな利益を狙ったものとして運営できるとは思ってはいません。私自身もこれは大変だ、と覚悟しています。
しかし、その先の社会のあり方や、その時にこの場所が持ち得る意義を見据えて、リアルな場所として継続すること・当事者として小さいながらも想いを「実践」していくということにチャレンジしてみたいと思います。続けていった先には、大きく息の吸えるような、広がりのある未来がきっと待っていると信じて。
UNTAPPED HOSTELがこれまで、短いながらも紡いできたものの中から生まれるものが、ゆくゆくはこの街の文化と呼ばれるものになり、必要としてくれる人がいるだろう、という希望を持っています。そしてその希望が「書店を作ろう」というモチベーションになっています。
書店としては、これまでの歩みを反映させて、旅、カルチャー、アート、哲学/思想、福祉、などのキーワードから想像力を広げた棚づくりを。ジャンルに拘りすぎず幅広く取り揃え、その他ZINEやリトルプレスと呼ばれる少部数の冊子なども積極的に並べたいと思っています。選書は自分たちで行なっていきます。これも時を経てどんどん変化していくでしょう。地元の人はもちろん、旅でやってきた人たちにも新鮮な気持ちになれるような書店にしていきたいと考えています。
ここまでで長々と語ってきた「なぜ書店をやるのか」「どんな未来を目指すのか」というUNTAPPED HOSTELの想いに、何かを感じ、少しでも共鳴して頂いた方々はもちろん、シンプルに「近所に書店があったら嬉しい」という方や、支援活動に関心を持っていただいた方々にもご協力頂けたら大変嬉しく思います。書店も宿も開かれた場所であり、だからこそ立場や考え方を超えて、皆さんと一緒に育んでいきたいと思っています。
※目標金額150万円は
「本の仕入れ」
「シェルター運営費用(人件費・家賃・食費・水光熱費等)」
「一般社団法人設立費用」
に使用させて頂きます。
リターンは以下をご用意しております。
通常の料金より高く設定しているものもありますが、支援活動に充てさせていただくための価格設定としております。ご理解いただき、支援活動に対するサポートと考えていただけますと幸いです。
【 プロジェクト実施スケジュール 】
▼2020年7月下旬|別館一階 書店改修工事スタート・シェルターでの受け入れを一旦中断
▼2020年9月中旬|工事完了・現場での研修・シミュレーション
▼2020年9月下旬〜10月上旬|書店オープン
▼2020年10月〜|シェルター再開/第