はじめに・ご挨拶
皆さんはじめましてオオノ農園の大野と申します。株式会社オオノ農園は、 美味しい落花生だけをお客様に販売する為、畑づくりに最大の力を注いでいます。有機肥料の使用、連作の禁止等独自の作業マニュアルを作成し落花生の旨みを最大限に引き出す栽培を行っています。
私たちは大正時代から100年以上に渡り代々農業を営んでおり、これまで落花生やサツマイモ、里芋など様々な作物を栽培しています。30年程前までは桑の木を栽培し養蚕業も営んでいました。
落花生のオオノ農園設立のきっかけは、20年程前に東京で朝市に千葉の農家として出店していた時、お客様から「千葉から来ているのに落花生は出していないの?」と言われた事がきっかけでした。千葉に住んでいる私たちは落花生が身近にありすぎて「千葉県産落花生」が持つブランド力に今まで気づけなかったのです。そこではじめて「そうか、他県の人は千葉のイメージは落花生なんだ」と気づくことができました。
当時はまだ農家と消費者を直接繋ぐ架け橋はなく、多くの農家は市場やJAに収穫した農産物を卸すことで生計を立てていました。落花生自体も農家が落花生問屋に収穫した落花生を卸して、年によって安かったり高かったりしています。 これでは一生懸命に栽培した作物は市場の値段に左右され安定的な所得を得る事ができません。
私たちが自社で落花生の加工を始めた理由と言うのは、土づくりや有機肥料などにこだわりを持って栽培しても、加工業者に販売すると、見合った価格では売ることが出来ないので、こだわって育てた落花生を満足のいく味で販売するには、自ら加工するしかないと思ったからです。
「自分の作った作物は自分が決めた値段で売りたい」という思いを体現する形で、今まで栽培していたサツマイモ等をやめ、今や名産品である「千葉県産落花生」のブランド力を活かして落花生一本でやっていこうと決意しました。栄養いっぱいの畑に落花生の種を蒔きます
オオノ農園独自の取り組み
作物を栽培する事において避けて通れないのが同じ畑での連作による作物への障害です。作物は何年も同じ畑で同じものを栽培していると、その作物を好きな虫が増えたり、土の栄養の偏りなどによる生育不良が起こります。
それを回避する為にオオノ農園の畑は近隣農家さんからの賃借が中心です。この地域はサツマイモの栽培が盛んな為、前作にさつまいもが栽培されていた畑を1年間だけ借り、落花生を栽培して返し、翌年は別のさつまいも畑を借りることを繰り返し行っています。
栽培にあたっては、有機肥料を使うこととし、養豚農家と連携して堆肥を作るなど、土作りに努めていたので、「オオノ農園に貸すと、良い畑にして返してくれる」と評判になり、近隣農家が進んで貸してくれるようになりました。オオノ農園とさつまいも農家とがウィン・ウィンの関係になったことで、円滑な生産規模の拡大につながっています。 現在18haの畑(サッカーコート25面分の面積)において、落花生を栽培し、自社農場で収穫した原料のみを使い加工販売しています。当初は「殻付き落花生」、「炒り・味付け落花生」、「ゆで落花生」の製造販売を行ってきましたが、六次産業化の取組としてピーナッツペーストの製造も行っています。
自社で栽培した落花生のみを使用し、添加物、保存料無しの「落花生100%ペースト(160g瓶)」は非常に好調で、千葉県が主催するコンテスト「食のちばの逸品を発掘2015」にて、女性起業家等部門で「金賞」を受賞したほか、農林水産省の「平成29年度6次産業