みなさん、はじめまして。
このプロジェクトのページを開いてくださって、ありがとうございます。
大牟田市動物園の小野 礼、本廣 星和、冨澤 奏子です。私たちは、大型ネコ科動物担当、サル担当、企画広報担当として勤務しています。
80周年の「今」を記録し、この取り組みを未来に繋げ、進化し続けるとともに、動物福祉について多くの人に知ってもらいたいと思い、クラウドファンディングに挑戦することにしました。
5月12日から現在まで、緊急事態宣言の発令に伴い、当園は臨時休園となっております。コロナウイルス感染拡大防止のため、開園できない状態が続いておりますが、本プロジェクトは今年の 1月から準備を重ねてきたものだったため、予定通りスタートすることに致しました。
どうぞよろしくお願い致します。
「ゾウはいません。」そう書かれた看板を、毎朝職員が動物園の表に出します。約 8年前に最後のアフリカゾウのはなこが亡くなりました。ゾウは家族でくらす、社会性が強い動物です。大牟田市動物園には、群れのゾウを飼育する十分なスペースがないことから、動物福祉に配慮して、ゾウの飼育をしないことに決めました。この看板は、私たちが動物福祉を伝えるということを体現しているものです。
動物福祉とは、動物が精神的・肉体的に充分健康で、幸福であり、環境とも調和していることを意味します。動物福祉は、私たちの国ではまだまだ認識が浅く、また内容が誤解を受けやすいことから、誤った認識がされていたりすることもあります。動物園においても、動物福祉に対する考え方はさまざまであり、その定義も多数存在します。私たちの動物園でも、動物福祉の向上のための取り組みを実施していますが、実施するだけではなく、それを伝えるということを重視しています。
このドキュメンタリー映画を作成することにより、実際に動物福祉向上への取り組みや、それを伝える動物園職員の姿を通して、動物福祉の今、そして動物福祉とはどういうものなのかについて、具体的に示すことができます。そして、この映画を多くの方にご覧頂くことで、動物福祉の社会的認知の向上につなげることが可能となります。この映画をご覧になった方が、動物との接し方や動物の幸せについてお考えになられることで、動物が幸せにくらせる社会により近づくことができるのではと思います。
このクラウドファンディングを達成した暁には、このドキュメンタリー映画のDVDを、地域の小学校や中学校など教育機関に寄付し、動物福祉への正しい理解を深めてもらえるよう、教育活動を実施していきたいと思っています。
また、園内で上映会をしたりすることで、当園においてどのようなことに取り組んでいるのかを知っていただくことで、動物福祉への理解を広めていければと思います。遠方の方には、DVDが入っているリターンもありますので、ご支援を頂くことで映画をいち早くご覧頂けるようになっております。
このような取り組みにより、当園のコンセプトである動物福祉を伝える、ということに寄与できればと考えています。
長い歴史のある動物園
大牟田市動物園は今年で80周年を迎えます。その開園は第二次世界大戦が始まる 2ヶ月前。戦時中は園内に兵隊さんたちがテントを張って寝泊まりされていたそうです。その後、入園者数の減少から一時は閉園が考えられたこともありましたが、小学生がつくったポスターがきっかけとなり、署名運動が起こって閉園を免れることができました。15年前からは指定管理者制度が導入され、動物たちの生活の質の向上を目指したさまざまな取り組みを実施