初めまして。私たちは、慶應義塾大学内で全ての人が自分らしく過ごすことのできる、性暴力・性差別のないキャンパスを実現するために様々な活動を行う学生団体Safe Campusです。2019年11月の発足以来、学内における性暴力・性差別の実態についての問題提起、並びに塾生・教職員との積極的な連携、正しい知識の啓発活動、学内の諸機関に対する具体的な政策提案と実行を行ってきました。この度は、同じ目標を掲げる全国の大学の団体と協力し、日本全国で「被害者が相談しやすい環境づくり」「アクティブバイスタンダーの認知向上」を目指すために、ピンバッジコンテスト<コンテストHPはこちらから>を開催しています。
【団体SNS】
Safe Campus Twitter、Safe Campus Facebook、Safe Campus instagram、Safe Campus 団体HP
このプロジェクトでは、「被害者が相談しやすい環境づくり」と「アクティブバイスタンダー(積極的に被害を止める第三者)の認知向上」を目指すために全国の学生からピンバッジのデザインを募集し、グランプリのデザインでバッジを生産、そして全国に配布します。
また、ピンバッジだけでなく、一緒に配布する予定の名刺サイズのカードには、被害相談を受けた時の対処の仕方や被害者向けの対処方法、支援機関の連絡先等が記されています。このカードを携行していただき、もし被害相談を受けた場合には、カードに基づいて行動したり、そのカードを被害者に渡すことで、早期の被害者支援につなげることができる仕組みになっています。
私たちは性暴力のない社会を目指す上で、
① 性暴力の被害者の多くが第三者に対して相談していない現状
② 性暴力発生現場における第三者が果たしうる役割の大きさについての社会的な認知不足
という2つの課題を解決する必要があると考えています。
そもそも、性暴力をなくしていくということは、性暴力で悲しむ人を減らすという意味でもあります。そのためには、性暴力発生予防と発生してしまった場合のケアの両方が必要となります。ここで特に後者において重要なことは、適切な相談機関にアクセスすることです。相談機関にアクセスすることができれば、正しいケアが受けられ、長期的な心的影響を軽減や、被害後の認知の歪みを正すことができます。実際にこれらの変化が表に出る時期は人それぞれではありますが、被害者は本人すら知らないうちに心に傷を負っている場合が十分にあり得るため、早期に相談機関にアクセスすることが重要です。
次に、なぜ第三者の存在(バイスタンダ―)が重要なのでしょうか。その理由は、性暴力現場において、加害者・被害者と共に存在する第三者が行動を起こすことによって、性暴力を防止したり、被害を軽減したりと被害者の助けになることができるからです。具体的な行動としては、「5つのD」と言われるような、性暴力発生現場における行動「①distract 注意をそらす、②delegate 第三者に助けを求める、③document 証拠を残す、④delay 後でフォローする、⑤direct 直接介入する」が挙げられます。第三者が性暴力被害発生のストッパーとして果たす働きは非常に大きいものと言えます。また、被害後の相談相手としての第三者も被害者の心のケアという観点において大切な存在となります。被害者に寄り添い、話を聞きそばにいるだけでも被害者の心の支えになることができます。
< 5つのDとは? 更なる詳細はこちらのハンドブックから:性的同