こんにちは。KANOWA代表の山添利也と申します。
私どものプロジェクトにご興味をお持ちいただきありがとうございます。
KANOWAとは、和歌山の生産者、和歌山の障がい福祉事業所、和歌山のパティシエ、和歌山のデザイナー、和歌山のお菓子プロデューサーらがチームを組み、それぞれの得意を活かしながらスイーツを作るという主旨で2014年に立ち上げた「共創スイーツブランド」です。
和歌山の生産者さんから仕入れる厳選素材を活かした和歌山らしいバウムクーヘンなどの焼き菓子を企画開発し、県下のお土産店や百貨店などに卸しておりました。
ところが昨年、新型コロナウイルスの影響により和歌山の観光も止まり、注文がストップ。そこでネットショップを立ち上げることとなりました。
その際、どうせなら土産品では難しい生菓子に挑戦しようとなり、試行錯誤の末生まれたのが「紀州プレミアム生レモンケーキ」です。お陰様でこの生レモンケーキはテレビ、雑誌ほか多くのメディアでご紹介いただき、人気商品となりました。
皆さんは福祉事業所で働くメンバーさんのお給料の平均が、とても低いことをご存知でしょうか? 和歌山県下の障がい者就労継続支援事業所の月額の平均給与は約17,000円(令和元年度)です。
福祉事業所だけで仕事を作り出し、メンバーさんのお給料の原資となる売上・利益を作り出すことはとても難しいと僕は思っています。
例えばお菓子を作る事業所の場合、多くの職員さんはパティシエの修行をして福祉事業所に入ってくるわけではありません。それでもメンバーさんのお給料を確保するために何か作らければならず、さらにどうやってお客様に買っていただくかも考えて動かないといけません。
メンバーさんをサポートするのが主な仕事である職員さんが、商品企画開発から販路開拓販売まですべてをこなし、製造現場で働くメンバーさんのお給料をしっかり確保することは容易ではありません。実際に現場を見ればよくわかるのですが、職員さんは決して手を抜いているわけではありません。皆さん本当にたくさんの仕事があって、とても忙しいというのが現状です。
そんな状況を見て思ったのが「全てを事業所だけでやらなくてよいのではないか」ということ。そこで僕は、あらゆる分野のプロをチームメンバーとして招き、それぞれの得意を持ち寄りチームを組むことにより、事業所メンバーさんのお給料アップの実現をみんなで一緒に目指すことにしました。
もちろん福祉事業所にも得意があります。
まずはメンバーさんそれぞれが持っている得意。シールをまっすぐに貼ることが得意な人、卵を割ることが得意な人、レモンを搾ることが得意な人など。
そして職員さんは、メンバーさんのサポートし、得意を引き出すという得意を持っています。
さらに言うと、福祉事業所には僕たちプロが見て驚くほどのすばらしい機械設備がたくさんあります。バウムクーヘンオーブン、フリーズドライの機械、1台1,000万円もする機械なんかもお持ちです。これらの設備も当然フル活用します。
そんな風に、チームメンバーみんなの得意を持ち寄って、KANOWAは美味しく楽しいお菓子を作っています。
紀州プレミアム生レモンケーキの話題に伴い、僕たちの取り組みも少しずつ認知度は上がりましたが、まだまだ福祉の可能性を伝えきれていないように感じています。そういったことも含め、オンライン上でお客様と接する機会が増えるほど、実店舗を持って直接お会いしてお話がしたいという想いが日に日に強くなってきました。
KANOWAのスイーツは