【純米吟醸】江戸時代創業、陸の今井の酒蔵「出世男」× 海の堺の復刻銘柄「金の鳩」

【純米吟醸】江戸時代創業、陸の今井の酒蔵「出世男」× 海の堺の復刻銘柄「金の鳩」
日本の米のわずか0.12%しかない「無農薬の米作り」に取り組む堺の福祉事業所が、創業280年の奈良の老舗酒蔵と出会い、百舌鳥八幡宮の御神酒でもあった堺の日本酒「金の鳩」を継承する無農薬山田錦の純米吟醸酒。人と人が繋がり和する、縁結びの日本酒です。ぜひあなたの大切な人とお楽しみください。

はじめに・ご挨拶

はじめまして、プロジェクト発起人の増田靖と申します。

私はこれまで、大阪府堺市で障がい福祉事業に約20年携わってきましたが、これからは福祉という枠にとらわれない仕組みが必要だと強く感じ、福祉×他事業のプロデュースを手掛ける会社「株式会社ふくのこ」を仲間と立ち上げました。

誰もが生きやすい豊かな社会、子ども達に残したい未来の日本を思い描きながら、日々仲間と汗を流し、時には酒を酌み交わし「みんなが幸せになったらええなぁ」という思いで過ごしています。
堺で育てたお米で、最高の日本酒を造りたい

大阪府堺市南区に上神谷(にわだに)という地域があります。

「神の郷」と呼ばれたこの地には、今も美しい棚田の風景が広がっています。

粘土層で鉄分をたっぷり含んだ土と、朝夕の寒暖差が大きい地形は、酒米の栽培に非常に適しています。

江戸時代から明治時代にかけて堺は日本有数の酒どころで、上神谷(にわだに)の酒米がその産業を支えていました。

この地に魅了された私は「上神谷で作った米で、日本酒を作りたい。」という思いを強くし、ご縁を頼ってお借りした田んぼで、2019年に初めて米作りをしました。

農薬・化学肥料を使わずに米作りをしている方に教わりながら、山田錦の栽培に挑戦したのです。

お米作りで汗を流した後に飲む日本酒は格別で、日本酒を飲むと、酒米が育った土地や仕込み水の持つエネルギーが、温泉のようにじわじわと自分本来の元気な状態へ戻してくれるように感じます。

『やっぱり日本酒ってええなぁ。自分が生まれ育った堺の米で、最高の日本酒を作ってみたいなぁ』

という思いからこのプロジェクトは生まれました。

1人の思いから始まった日本酒作りは、人とのご縁や歴史を辿りながら進み、日本最古の国道「竹内街道・横大路」へと導かれ、1400年の歴史ロマンが詰まった日本酒作りプロジェクトとなりました。

かつて酒米の名産地だった堺・上神谷(にわだに)で育てた無農薬の山田錦を使い、堺と縁の深い奈良・今井町の老舗の酒蔵「河合酒造」で醸す純米吟醸酒「金の鳩」。

地域復興と未来への願いを込めて、本数限定でお届けします。

障がいのあるメンバーとの米作りから得たもの

一緒に米作りをしているのは、私が運営するヤオヨロズヤという就労支援施設を利用するメンバー達です。

ヤオヨロズヤは、就労の意思があるのに、症状や障がいなどで一般的な雇用契約を結ぶことが難しい人が、それぞれの体調やペースを考慮しながら働ける場で、農業、八百屋、カフェ、よろず相談事業をしており、小さなお子さんからお年寄りまで気軽に遊びに来れるカフェ兼仕事場スペースを運営しています。

春先の田起こしから始まり、4月の種まき、5月の田植え、7月、8月は雑草取り、水撒き・水管理を経て、10月秋の稲刈りまで丁寧に作業していきました。

子どもたちも一緒になって手伝ってくれました。

こうしてヤオヨロズヤのメンバーと一緒に育てた無農薬米は、米の良し悪しを決める等級検査で、 1年目にして特定名称酒に使える3等級を得ることができ、2年目は更に上出来の米を作ることができました。

無農薬でお米をつくる農家さんは日本でも少なく、お米の総生産量に占める有機米の割合はわずか「0.12%」です。
日本のお米の約1,000分の1しか作られていない貴重なお米を障がいのあるメンバーと一緒に栽培できたことは私たちの誇りです。

視覚障害のあるメンバーは驚くほど丁寧に田植えができたり、社会生活の中で自信を失くしていたメンバーが、イキ